安心感の話
刑事弁護を行う中で、弁護士ならほぼ全員、こんなことをやってもほとんど意味がないな、という弁護活動があります。また、家族の方への連絡についても、何の進展もない場合など、連絡しても意味がない場合もあるわけです。このようなときに、そういった客観的には意味のない活動を行わない弁護士もいます。
正直なところ、私も全く無意味だと思われることをやるのは、気が進まないこともあります。しかし、お客さんの立場からすると、何が何だか良くわからない状況の中で、考えられることは何でもやっておきたい。万分の1の可能性でもあれば、それにかけてみたいと思うのは、当然のことでしょう。本人や家族にとって、安心感を与えるという意味では、どんな弁護活動も決して無意味なものなどありはしないのだという信念をもって活動していかなければと思っています。
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