児童買春

児童買春とは、児童(18歳未満)に対して、お金などを渡す代わりに、性交や性交類似行為をすることをいいます。児童買春では、被害児童が補導され、警察の取調べで事件が発覚したり、斡旋業者が摘発されたりして事件が発覚し、逮捕に至るケースが多いです。児童買春をした者に対しては「5年以下の懲役又は300万円以下の罰金」の刑が科されます

 

児童買春は初犯であっても、児童の年齢が低い、児童が複数といった場合には身柄拘束され、正式裁判となることも少なくありません。

不起訴処分を獲得するためには、弁護士を通じて検察官や裁判官に証拠が不十分であることを指摘し、証拠不十分で不起訴処分を狙うか、もしくは児童買春事件であっても被害児童との示談ができれば不起訴となることもあります。

 

ただ、被害児童は未成年ですので、示談交渉は児童のご両親とすることになりますが、子供を傷つけられた!と難航することが多く、示談金が高額になる場合もあります。

不起訴処分が獲得できなくても、弁護士のアドバイスに基づき、生活環境を改善することや、性犯罪再犯防止のクリニックに通院したり、贖罪寄付したり、家族の監督等反省と再犯防止の意欲を検察官・裁判官に伝えたりすることで、罰金刑で済んだり、正式裁判になっても執行猶予付きの判決が獲得できる可能性もあります。

 

また、まだ逮捕されていなくても、「後悔している」「夜も眠れない」「逮捕されたらと考えると不安で不安でしかたない」という方は自首をするのもひとつの方法です。自首は自分ひとりで行っても警察が取りあってくれない場合が多く、弁護士に相談の上、同行してもらい、自首することが確実でしょう。

 

当事務所では、自首をすることにより逮捕報道を避けられ、かつ不起訴処分を獲得できたケースが多数あります。

もしお心当たりがある方がいらっしゃいましたら、最悪の事態を避けるため、まずはすぐに弊所にご相談下さい。

 

児童買春事件の自首同行について

当事務所では、逮捕を未然に防ぎながら、事件化後の弁護を適切かつ迅速に行うことによって、少しでも軽い処分を目指すため、弁護士と一緒に「自首」をすることをお勧めします。

 

児童買春事件で、自首を検討している方はこちらもご覧ください。

 

児童買春の自首事件を当事務所の代表弁護士 大山が解説します

 

目次

1.児童買春罪とは

2.児童買春罪の刑罰

3.児童買春が発覚するケース

4.児童買春と後日逮捕

5.児童買春の弁護方針(無罪を主張する場合)

 

1.児童買春罪とは

 お金を支払って18歳未満の者(児童)と性行為、又は性行為に似た行為をした場合、児童買春罪が成立します(児童ポルノ法違反)。

 例えば陰部に触れるだけで性行為自体はしていない場合でも「性交類似行為」として児童買春罪が成立する可能性は十分にあります。

 

 

 なお、お金を支払っていなくとも、各都道府県の青少年保護育成条例違反に該当することが多いです。また、児童を監護する者(親や養親など)が性行為をした場合、監護者わいせつ・監護者性交等罪が成立します。さらに、13歳未満の児童と性行為やそれに似た行為をした場合は、不同意わいせつ罪、不同意性交等罪が成立する可能性も高いです。

 

2.児童買春罪の刑罰

 児童買春罪に対する刑罰は、5年以下の懲役又は300万円以下の罰金と定められております。また、青少年保護育成条例違反に対する刑罰は、都道府県によっても異なりますが、1~2年以下の懲役又は50万円~100万円以下の罰金と定められており、東京、神奈川、千葉の場合は2年以下の懲役又は100万円以下の罰金と定められております。

 

 一般的には、初犯の児童買春罪であれば、50万円前後の罰金となるケースが多いようです。ただし行為の内容の悪質性によっては罰金では済まない可能性もありますので、罰金で済むと高を括るのは危険です。まずは弁護士に相談し、今後の見通しについてのしっかりした説明を受けることが賢明です。

 

3.児童買春が発覚するケース

 児童買春が警察に発覚するルートは主に次の3つです。例えば痴漢や盗撮などと異なり、被害届の提出以外のルートが多いのが特徴です。また、加害者と被害児童とのやりとりなどが携帯電話などに残っていることも多いため、行為時から警察への発覚までの時間的感覚が長くなりやすいのも特徴です。例えば行為時から1年以上経過してからの発覚というケースも珍しくありません。

 

(1)被害児童の親が被害届を提出する場合

 被害児童の親御様が携帯電話をチェックするなどにより発覚し、親御様が警察に相談又は被害届を提出する場合です。被害児童の年齢が低ければ低いほど、親御様が携帯電話に触れる機会も多いでしょうから、発覚の可能性もその分高くなると言えます。

 

(2)被害児童が補導された場合

 被害児童が遅い時間の繁華街などで補導されたり、サイバーパトロールによって補導されるケースです。被害児童は他にも類似の行為を行っていることが多いため、このケースも多いといえます。(もっとも、例えば被害児童が成人するなどすれば、このケースで発覚する可能性は低くなるとは言えるでしょう。)

 

(3)他の児童買春から発覚する場合

 被害児童は他の者とも児童買春など類似の行為をしていることも多いです。それらのうち1件についての捜査が始まると、携帯電話の履歴などにより他の加害者についても「芋づる式」に捜査が始まることがあります。弊所で取り扱ったケースでも、複数件の捜査が同時に発生したということがあります。

 

4.児童買春と後日逮捕

 上記のように、児童買春はある程度の時間が経ってから警察に発覚し、捜査対象となるケースが多いです。何か月経っても、何年経っても、時効期間が過ぎない限りは、警察の捜査対象となり、後日逮捕となる可能性は消えないのです。

 

 

5.児童買春の弁護方針

無罪を主張する場合

 児童買春と疑われる行為であっても、相手が18歳未満であることを認識していなければ犯罪は成立しません。相手が18歳以上だと思って性行為をしたところ、後日警察の捜査の対象となった場合、相手の実年齢、外見的特徴、知り合った経緯、性行為又は性行為に似た行為をするまでのやりとり等から、18歳以上であると判断したことについて合理的な理由があると思われるケースでは、弁護士が検察官に対して意見書を提出して、不起訴処分の獲得を目指します。

 

罪を認める場合

【自首をする】

 児童買春が警察等の捜査機関に発覚すれば、逮捕の可能性が出てきます。近年児童買春の取り締まりは厳しくなっている傾向にありますので、例えば痴漢や盗撮などの犯罪に比べて、逮捕の可能性は高いと言えます。その一方で、自首により自ら名乗り出ることにより逮捕の可能性は下げることができ、通常通りの生活をすることができる可能性が高くなります。

 

 上記のように、児童買春では、児童が後日補導され、携帯電話の記録等から芋づる式に関係者が捜査の対象となることもあります。ですので、やはり時効成立前であれば、いつまで経っても逮捕の可能性は残ることになります。長期間、「いつ逮捕されるのか」と不安に駆られながら生活するよりも、自首する方がよいという考えも十分にあり得ます。

 

 弊所では、弁護士がご本人から詳しく話をうかがった上で、報告書を作成し、警察に対して連絡を取ると共に出頭の日程を調整させていただきます。

 

【示談をする】

 被害児童に対して謝罪をし、示談をすることによって不起訴処分になる可能性が高まります。被害児童は未成年ですので、示談交渉の相手となるのはご両親です。

 ただし、児童買春では、示談が成立したからといって必ずしも安心することはできません。痴漢や盗撮事件では、弁護士が検察官に示談書を提出するだけで不起訴処分になることがほとんどです。しかし、児童買春の場合は、示談が不起訴に直結するわけではありません。「お金を支払ってそのような行為をしたことが刑罰の対象となるのに、さらにお金(謝罪金など)を支払ったら許されてしまうのか」という問題などがあるからです。

 

 弊所では、過去に不起訴処分を獲得した児童買春事件を援用しながら、被害者に対して真摯に謝罪をしてそれを受け入れてもらったことなどを検察官に主張し、不起訴処分獲得のために尽力させていただきます。

 

 

児童買春事件の解決事例

当事務所での児童買春事件の解決事例をご紹介いたします。

児童買春事件の解決事例

 

 

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