脅迫罪についての解説

脅迫を手段として個人の私生活の平穏を侵害する罪とされています。

 

目次

1.「脅迫」行為とは

2.「脅迫」することで関連する罪も成立する?

3.刑罰は?

4.逮捕・実名報道の可能性は?

5.脅迫行為の弁護

 

1.「脅迫」行為とは?

生命、身体、自由、名誉または財産に対する害悪を加える旨の告知であり、相手方を畏怖させることができる程度の害悪の告知が必要だとされています。すなわち、実際に、一般的に相手を怖がせられる程度には、重大な危害を与える内容のものだけが「脅迫」であり、子どもの冗談のようなものは除外されるわけです。
少し複雑なのですが、「一般的」に相手を怖がらせる程度のものである害悪の告知であることが必要である、一方で、「実際に」相手が怖がる必要はないとされています。

例えば、「ぼこぼこにするぞ。」と暴行を加える旨を告げたものの電話の相手方は、空手の達人で怖がらなかった。「お前のエッチな写真をばらまくぞ。」と脅したものの、実際には
拾ってきた画像で本人のわいせつ画像ではなく怖がらなかった。このような場合、少し教科書事例的ですが、「暴行される」、「自己のわいせつ写真をばらまく」という行為は、「一般的に」怖がらせる内容ですから、実際の相手方が怖がったかどうかにかかわらず脅迫罪にあたるという判断になるわけです。

具体的、典型的な脅迫文言としては、「殺す」、「暴行を加える(しばく、ぼこぼこにする、こらしめる、痛めつける)」、「火をつける」、「性的な画像をばらまく」などです。

 

2.「脅迫」することで関連する罪も成立する?

◆典型的な脅迫罪は、以下のように定められています。

(脅迫)
第222条  
1 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
2  親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。

・脅迫ないし、暴行を用いて、「人に特定の行動を取らせる」ところまでいけば、強要罪が成立します。
(強要)
第223条 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。
2 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者も、前項と同様とする。
3 前2項の罪の未遂は、罰する。

 

◆脅迫または暴行を用いて、人の物を盗ると、かなり罪状の重たい強盗罪となります。

(強盗)
第236条
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

 

◆また、暴力行為等処罰ニ関スル法律(ぼうりょくこういとうしょばつにかんするほうりつ)において、凶器を用いた、集団で行った脅迫はより重たい罪として以下のように定められています。

(暴力行為等処罰ニ関スル法律)
第1条 団体若は多衆の威力を示し、団体若は多衆を仮装して威力を示し又は兇器を示し若は数人共同して刑法(明治40年法律第45号)第208条(暴行罪)、第222条(脅迫罪)又は第261条(器物損壊罪)の罪を犯したる者は3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処す。
第1条の3 常習として刑法第204条(傷害罪)、第208条、第222条又は第261条の罪を犯したる者人を傷害したるものなるときは1年以上15年以下の懲役に処し其の他の場合に在りては3月以上5年以下の懲役に処す
2 前項(刑法第204条に係る部分を除く)の罪は刑法第4条の2の例に従ふ。

 

3.刑罰は?

通常の脅迫ですと、「脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金」と法律では定められており、凶器を用いたより重たい類型のものであれば、「3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処す。」と法定刑も重くなっています。
法定刑はあくまで法律、条文上の定めであり、実際上は、罰金、執行猶予、懲役(実刑、刑務所)と、どの最終結果になるかが生活上大きい影響を与えますが、脅迫罪、凶器を用いた脅迫罪ともに、単純で罰金で済むというよりも、実刑が検討されるほど重たい処分になる可能性が高いと言えます。これは、行為態様次第でもあるのですが、殺人罪等の重たい犯罪の一歩手前の段階の事実しか認定できないから、「脅迫罪」で処理されており、実際に一歩間違えば、より重大な結果を生じかねない危険性のある行為である場合が多いからです。

 

4.逮捕・実名報道の可能性は?

脅迫行為は、他の罪名で構成することができない、特異で注目度が高い案件が多く、仮に逮捕されれば、報道される可能性は十分にあります。

 

5.脅迫行為の弁護

やはり実際上存在する被害者との間で示談交渉などをして、被害者側への謝罪、被害弁償を行い被害者側から宥恕(許し)を得るのが一番です。その他、接触関係を断つように、行動範囲を調整したりするようなことも行いできる限り、刑事事件化や逮捕などをできるだけ避けるよう活動します。

 

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