夫婦喧嘩で包丁を持ち出し「殺す」と脅迫したとして女が逮捕されたとの報道!?

1 報道の概要

北海道の71歳の女性が、夫に対し、包丁を持ち出して「殺す」と怒鳴り脅迫したとして、現行犯逮捕されました。

娘の帰省を知らされていなかったことに腹を立てたことが理由で、包丁を持ち出したことは認めているものの、「殺す」と脅迫したことについては「憶えていない」として述べているようです。被害者である夫にけがはありませんでした。

 

2 暴力行為等処罰に関する法律違反の捜査、刑事処分

「殺す」など、身体等に対して危害を加える旨告知すれば、脅迫罪になります。2年以下の懲役または30万円以下の罰金です。これが、凶器を示して脅迫すると、単なる脅迫罪ではなく、「暴力行為等処罰に関する法律」という別の法律違反になり、3年以下の懲役または30万円以下の罰金となります。凶器を示して脅すのはより悪質だろうということです。なお、凶器を示さなくても、多人数で脅す場合は、同じくこの法律違反になります。

脅迫行為は、被害者に対して、さらに脅すことで、被害届を取り下げさせたり、証拠隠滅をする危険性がありますから、事件化する場合は、多くの場合で逮捕されます。最近はストーカー事件などの捜査が厳しくなっているため、DV事件の方がむしろ逮捕される可能性が高くなります。また、同じ理由で、経験上は、ほぼ全てのケースで勾留されます。

最終的には、罰金になる可能性が高いと思われますが、犯行態様や、背景事情、余罪などによっては、初犯であっても正式裁判を経て懲役刑となる可能性もありえます

身柄拘束に伴い、報道される可能性も高い事件類型です。

 

3 弁護活動

早期の釈放を求めるのであれば、被害者との間で示談するとともに、被害者側から早期の釈放を求める上申書提出や、加害者側で、被害者との話し合いができるまで接触しないなどの約束をさせます。

なお、恋人や家族などの場合は、金銭を払っての示談というよりも、ほとぼりが冷めるまで接触禁止などを約束することでの示談というパターンが多いと思います。弁護人としては、単なる金銭解決ではなく、被害者との間の環境調整が重要です。

そのため、示談交渉には時間がかかります。初期の身柄解放活動も含めて、お早めにご相談いただくことをお勧めします。

 

弁護士にメールで相談

ご質問がある方は、ご遠慮なくメールで質問して下さい。 サイトに掲載するという条件の下、メール相談(無料)を受付けます。
メール相談はこちらのフォームに必要事項を記載し、送信してください。
メール相談への感謝の声をいただきました(いただいた感謝の声はこちら

お気軽にお問合せ、ご相談ください。0120-0572-05

上記フリーダイヤルにおかけいただいた際、まずは簡単にご相談内容をお伺いいたします。
その後、出来るだけ早めに弁護士から直接折返しのお電話(「045-680-0572」または弁護士携帯電話より)をさせていただきます。

なぜ弁護士選びが重要なのか、なぜ横浜パートナーは刑事事件に強いのか