強制わいせつ容疑で逮捕の36歳の男が、18歳未満少女の着替えも盗撮していたとの報道!?
1 報道の概要
着替えをしている18歳未満の少女をカメラで盗撮して保存し、児童ポルノを製造したとして児童買春・児童ポルノ法違反(製造)の疑いで36歳の介護士の男が逮捕された。なお、警察は、男と被害に遭った少女の関係を明らかにしていない。
男は20代の女性に対して抱きつくなどの行為をした強制わいせつの疑いで逮捕されていて、この捜査の過程で、証拠品などから今回の事件が発覚した。
以上の事実をもとに、法的に問題となる点を解説します。
2 余罪の発覚について
今回の事案では、強制わいせつの事件で逮捕された犯人の証拠品の中から新たな児童ポルノの案件が発覚しました。この様に、他の事件を端緒として余罪が発覚する事案は非常に多いです。盗撮で逮捕された人のスマホなどから、他の盗撮案件等が出てくる方が普通ともいえます。
余罪が単純な盗撮犯なら、追加で立件までしないことの方が多いです。今回は、児童ポルノといえるほどのものだったことから、再逮捕にまでなったものといえます。
3 盗撮と児童ポルノ製造
本件では、単純な盗撮ではなく、児童ポルノ製造の罪が問われています。理屈から言えば、18歳未満の女性の下着を盗撮しても、児童ポルノの罪が成立する可能性はあります。しかし、実務では、スカートの中を盗撮した場合など、盗撮の罪のみが認められています。
本件で児童ポルノ製造罪が成立するとされているのは、児童買春に関連して、隠し撮りをしたようなケースが考えられます。
4 本件の「盗撮」は?
条例で規制されている、いわゆる盗撮というのは、公衆のいるような場所で行われることが前提とされています。従って、ホテルで児童買春を行う際に盗撮したような場合には、盗撮の罪に問うことはできない場合があります。
そのような場合でも、隠れて児童ポルノを製造していたとして、児童ポルノ製造罪を適用したのが本件といえます。
5 本件の弁護活動
本件は被害者のいる犯罪なので、まずは被害者への損害賠償や、可能なら示談をすることが一番重要な弁護活動となります。ただ、本件のような事案では、他にも余罪などが後から出てくる可能性があるので、限られた金額の中で、どのように損害賠償を進めていくのか等、悩ましい問題が出て来ます。検察官とも連絡を取り、他の余罪などの立証の有無などを、情報収集していく必要があります。
6 盗撮事件を起こした方は、すぐにご相談ください
弊所では、盗撮事案の弁護活動も多数行ない、実務上多くの経験を有しています。
盗撮関連の問題が生じた方は、できるだけ早くご相談下さい。
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