有名ユーチューバーが女子高生にわいせつ画像を要求?逮捕される?

1 はじめに

有名YouTuber(ユーチューバー)が、15歳の女子高生にわいせつ画像を要求したとの報道がなされました。

当事務所でも、この事件に関連して、「私もSNSで画像を要求してしまった」との相談が相次いでおります。

そこで、令和3年2月1日現在の当事務所の弁護士の知見に基づき、LINE、カカオトーク、Twitter、InstagramなどのSNS・トークアプリを通じた18歳未満の者に対するわいせつ画像の要求事案について解説をさせていただきます。

 

2 どんな罪が成立する?

 単に要求したにとどまる場合

18歳未満の児童に、自撮り画像を求める行為は、各地の青少年保護育成条例違反として処罰されます。

たとえば、神奈川県の場合は、「神奈川県青少年保護育成条例」の第31条2で、以下のように定められており、拒んでいるのに求めたり、対価の約束をしたりして要求した場合は、30万円以下の罰金に処せられます。(同条例53条4項)

 

(児童ポルノ等の提供を求める行為の禁止)

第31条の2 何人も、青少年に対し、当該青少年に係る児童ポルノ等(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(平成11年法律第52号)第2条第3項に規定する児童ポルノ及び同項各号のいずれかに掲げる姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録をいう。第53条第4項第13号において同じ。)の提供を求めてはならない。

 

 画像を要求の上、実際に送ってもらった場合

画像を要求するだけでなく、実際に送ってもらった場合は、児童ポルノ製造罪が成立します。自らが撮影をしていなくても、児童に撮影「させた」という場合でも、児童ポルノ製造罪が成立します。

 

 脅して画像を要求した場合

さらに、脅迫まで伴った場合は、強要罪や強制わいせつ罪が成立することがあります。強制わいせつになって起訴されると、罰金刑がないため、正式裁判で処罰され、懲役刑になります。

 

どの事例が多い?

要求を処罰するようになったのが最近のため、これらの罪の適用についての全国的な統計資料はありません。ただ、あくまで当事務所の取り扱った事例は、ほとんどが児童ポルノ製造罪でしたので、捜査機関も、児童ポルノ製造で立件する例が多いのではないかと推測します。

 

3 どんな場合に発覚する?

これまで当事務所が取り扱った事例では、サイバーパトロールもありますが、ほとんどは、被害児童の別件での補導、被害児童の親御さんや教師からの通報でした。ほかにも、児童ポルノの交換グループの摘発、販売サイトからの摘発などがありました。

この手の事案は、被害児童が非行傾向にあることが多く、その補導や通報をもとに、芋づる式に多数の児童ポルノの件が発覚している事例が多いです。

とりわけ、画像を送ってしまっている場合は、被害児童の親御さんが、その画像がこれ以上流通しないよう、警察に捜査するように要請する場合も多いです。そのため、児童ポルノの要求にとどまらず、実際に画像の送付がされたものについては、発覚したもののうち、かなりの割合が捜査対象になっているように思います。

 

4 逮捕される?

児童ポルノ製造罪の場合、逮捕されることが多いです。とくに、撮影当時、中学生以下の場合や、メッセージで年齢の認識があることが明らかな事案は、逮捕されることが多いように思います。

 

5 逮捕されるまで、どのくらいの期間がかかる?

上述の発覚の経緯により、さまざまです。発覚までの時間がかかることもありますし、発覚してから、犯人特定までの時間がかかることも多いです。そのため、半年から1年後くらいの間に警察が来ることが多いように思います。

 

6 逮捕を避けるにはどうしたらいい?

児童ポルノ製造の案件で、逮捕を避けるためには、自首をすることが最善の方法だといえます。有名YouTuberの件も、被害児童が15歳と幼いので、逮捕されてもおかしくはないですが、自ら警察に出頭していることから逮捕が避けられているものと考えられます。

ただ、当事務所のこれまでの事案で、「すでに犯人特定ができているので、自首はできません」と言われ、数日後に逮捕されたというものもございました。自首をご決断される場合は、早め早めに対応されることが望ましいといえます。

 

自首については、次のページを御覧ください。

自首は弁護士へ ー流れ、メリットとデメリットを弁護士が解説

 

7 刑罰の重さは?

児童ポルノ製造の場合、件数が少なければ罰金で済むこともあります。件数が3件以上の場合は、懲役刑となることが多いです。

不起訴を狙い、刑罰を下げるうえで、被害児童(正確にはその親御さん)との示談が大切です。

 

当事務所のこれまでの解決事例は、次のページを御覧ください。

児童ポルノ事件の解決事例

 

8 まとめ

以上の解説のとおり、児童にわいせつな画像を送付させる案件では、早期に弁護士が介入することが大切な案件だといえます。

ご不安な場合は、当事務所にご連絡いただき、まずは有料相談を受けていただければと思います。

 

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