児童買春が嫌疑不十分で不起訴となった事例

罪名:児童買春

解決までの期間:3か月

最終処分:不起訴

 

資格と前科

この事件の依頼者は、資格を持つ方でした。

依頼者が不起訴を求める理由としては、「海外渡航を制限されたくない」というものが一番多いのですが、「資格を失いたくない」というのも一定数あります。

 

もちろん、よほど重大な罪を犯さない限り、直ちに資格を失うということはほとんどありません。

ただ、万が一知られたら、という不安を抱えていたくないという方はかなりの数いるのが実情です。

 

買春事件の相場

この事件の依頼者が犯してしまったのは児童買春でした。

児童買春に関する処罰は年々厳しくなっています。

 

被害児童の年齢や行為にもよりますが、50万円以上の罰金となることが多く、情状によっては、初犯でも正式裁判ということもありますので、不起訴となる可能性は極めて低いのが実情です。

これには、児童買春の罪が、被害児童という個人だけでなく、社会の善良な性道徳を守るといった意味を持つため、示談があまり大きな意味を持たないということもあります。

 

検察官の見込み

いずれにしろ、依頼を受けた場合、直ちに検察官と面会するのがセオリーです。

この事件はすでに送致済みだったため、依頼の翌日に、検察官と面会し、見通しを尋ねました。

検察官の回答は、やはり罰金を考えているとのことでした。

 

意見書の提出

私は悩みましたが、依頼者からは、何とか不起訴にしてほしいとの希望がありましたので、何かできることはないか、再度検討を始めました。

実はこの事件、依頼者が、はっきりと被害者の年齢を聞いていなかったという事情がありました。

もちろん、通常は、「まさか18歳未満だとは思わなかった」といった言いわけが通じることはなく、返って、「反省していない」として厳しく責任を問われる可能性がありますので、あまり強く主張することはありません。

 

しかし、本件で不起訴を狙うのであれば、起訴猶予(罪は犯したけれども起訴するまでではない場合)ではなく、嫌疑不十分(罪を犯したかどうかはっきりしない場合)での不起訴を求めるべきと判断しました。

そこで、依頼者から再度、事件の状況を詳しくヒアリングし、年齢についてのやり取りの点をまとめ、必ずしも18歳未満だと知っていたとは言えないという内容の意見書を作成しました。

 

また、その上で、反省を示すものとして、贖罪寄付も行いました。

嫌疑不十分であっても、検察官の背中を押す意味で、反省を形で示すことにしたのです。

 

逆転の不起訴へ

私は、この意見書を提出するとともに、依頼者の立場を説明し、重ねて、検察官に対して、本件は不起訴が妥当であると直接意見を述べました。

その数週間後、検察官から、不起訴とする旨の連絡がありました。

 

適切な量刑

児童買春事件は、年々増えていますし、これに対して厳しく処罰する必要があるのは間違いありません。

しかし、前歴や前科の与える意味は、それぞれの依頼者によって異なります。

依頼者に応じた適切な処罰が必要であり、弁護人としては、その点を出来る限り、検察官や裁判官に伝える努力を怠ってはならない、そう感じた事件でした。

 

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