自首等により不起訴を獲得した事例

1 児童買春事件における近年の傾向

 児童に関連した犯罪に対する処罰は、年々厳しくなっている傾向にあります。
 2014年から児童ポルノの単純所持が規制対象となったのは記憶に新しいところですね。
 児童買春事件については元々処罰の対象となっていたことは当然ですが、その処分については、近年厳罰化の傾向が見られます。
ここにいう処分とは「不起訴処分」「罰金刑」「懲役刑」など、最終的に検察庁や裁判所から下される処分のことです。不起訴処分は検察庁が「今回に限っては訴えることを見送る」という処分です。その一方で罰金刑や懲役刑は、検察庁からの訴えを受けた裁判所が下す判決です。
やはり弁護人としては、依頼者様のために不起訴処分を目指させていただきます。
しかしながら、近年、児童買春事件については、特殊な事情がない限り、不起訴処分を獲得することが難しくなってきています。
 児童買春事件で不起訴を獲得しやすくなる「特殊な事情」とは、例えば「自首をした」、「性交類似行為にとどまる(いわゆる「本番行為がなかった」ということです)」、「被害者様(の親御様)との示談が成立している」、「被害者様(の親御様)の嘆願書が得られている」などといった事情です。
 以前であれば、これらの事情のうちいずれかがあれば不起訴となる事例も多かったのですが、近年は、これらの事情全てが合わさらないと不起訴処分を獲得できない傾向があるように思います。また、仮に全ての事情が無かったとしても、弁護人が検察官に対してこれらの事情をどれだけ説得的に説明できたかが、結果を大きく左右します。
 このように児童買春への厳罰化が進む中、比較的最近に弊所で取り扱った案件で、無事不起訴処分を獲得することができた事例を2つ紹介させていただきます(プライバシーの観点から、内容は複数の事件を組み合わせ抽象化してあります)。

 

2 児童買春事件において不起訴を獲得した事例1

 この事例では、ご相談者様は、児童買春に関する自分自身の心当たりを正直に家族に打ち明けた上で、ご家族全員で弊所にご相談にいらっしゃいました。
 弊所から「自首をするメリットとデメリット」を十分にご説明させていただいた上で、最終的に自首するかどうかの決断は、ご相談者様に委ねられました。
 ご相談者様は十分に悩んだ上で「後々に悔いが残らないように」と、自首をご決断なさいました。そこで弊所としてはまず自首の段取りを整えさせていただいた上で、実際の自首の際に同行にサポートさせていただきました。その後の警察・検察とのやりとりについても全て弊所にて補助させていただきました。なお、この事例では、児童買春の中でも、いわゆる本番行為までは行われておらず、性交類似行為にとどまるというものでした。
 弁護人が検察官に「自首をしていて、かつ性交類似行為にとどまることから、不起訴処分が妥当である」と強く主張させていただきましたが、検察官としては「やはり被害者様との示談が必要である」と譲りませんでした。
 そこで弁護人としては被害者様(の親御様)とお話をさせていただく機会をいただきました。弁護人として被害者様(の親御様)に、ご相談者様の反省の意思や、状況の説明を誠心誠意させていただいたところ、被害者様(の親御様)からは「犯人の反省の意思は十分に伝わってくるし、特に犯人を処罰して欲しいと望んでいるわけではない」というお言葉をいただくことができました。
 しかしながらその後何度も話し合いをさせていただいたところ、親御様自身の悩みを弁護人に打ち明けてくれ「強い処罰を望んでいるわけではないが、逆に、例えば示談をしたりといったことはどうしてもできない」と素直な気持ちを伝えてくれました。
 当然ながら、弁護人としては、示談を強要することなどできません。
 そこで、検察官に対しては「示談こそ成立していないが、被害者様(の親御様)は、加害者に対して処罰が下されることまで望んでいるわけではない」ということを出来る限り説得的に主張させていただきました。
 結果として、この事例においては、検察官が上記の事情を全て考慮した上で、不起訴処分とすることを決めてくれました。

 

3 児童買春事件において不起訴を獲得した事例2

 この事例でのご相談者様は、その職業が特殊なものであったことから、仮に児童買春が発覚した場合には逮捕・報道の可能性が十分にあるというものでした。
 この事例でもご相談者様は素早く自首をご決断なさりました。
 上記2同様、自首から始まるサポートを全て弊所の方でやらせていただいておりましたが、その際には、警察及び検察に対して「自首したことを考慮し、逮捕・報道等はすべきでない」ということを、しつこい程に主張させていただきました。
 結果的に、自首及び弁護人の主張により、逮捕・報道を避けることができました。
 また、その後は、弁護人により被害者様(の親御様)とのお話合いの機会をいただき、最終的にはいわゆる示談が成立となりました。
 これにより、この事例においても、無事不起訴処分を獲得することができました。

 

4 最後に

 以上ご説明・ご紹介させていただいたとおり、近時の児童買春案件において、不起訴処分を獲得するためには、①自首したかどうか、②被害者様との示談が成立したかどうか、そして③弁護人が検察官に説得的に事情を説明できたかどうかが結果を大きく左右します。
 まずは依頼者様ご自身が「自首をする」という大きな決断をすることが重要です。そして、実際に警察署へ自首する場面や、被害者様との示談、そして検察官との交渉の際には、弁護人の知識・経験がものをいいます。
 弊所は類似事例を多数取り扱っている関係でノウハウも相当数蓄積されております。刑事事件は、スピードとタイミングが命です。もし児童買春にお心当たりのある方がいらっしゃいましたら、是非早めにご相談いただければと思います。

 

弁護士にメールで相談

ご質問がある方は、ご遠慮なくメールで質問して下さい。 サイトに掲載するという条件の下、メール相談(無料)を受付けます。
メール相談はこちらのフォームに必要事項を記載し、送信してください。
メール相談への感謝の声をいただきました(いただいた感謝の声はこちら

お気軽にお問合せ、ご相談ください。0120-0572-05

なお、上記フリーダイヤルは受付専用となっております。 お名前とお電話番号をお伺いして、後ほど弁護士から折り返させていただきます。 そのため、折り返しのための情報を頂けない場合には対応できませんので、ご了承ください。

なぜ弁護士選びが重要なのか、なぜ横浜パートナーは刑事事件に強いのか