2回の同種前歴があったのに再度不起訴になった事例
罪状:窃盗罪
解決までの期間:4か月
最終処分:不起訴
2回の前歴
ここ数年で2回、万引きをしてしまっていた方が、再度、万引きをしてしまったという相談がありました。
しかも、被害額は3万円程度と非常に高額で、警察からも、最低でも罰金は免れないし、逮捕も考えられた、といわれる事案でした。
お店への謝罪
お店はチェーン店でしたので、示談は非常に難しいところでした。
弁護人の方で確認し、何度か交渉したところ、刑事事件の処分後であれば、被害弁償も検討するとのことでした。
そこで、その旨と、事件後もしっかりとお詫びする旨を報告書としてまとめ、検察官に提出しました。
専門機関への受診
前歴があるとはいえ、数年間に渡ってですから、いわゆる「クレプトマニア」とは言いにくい事案でした。
それでも、本件を深刻にとらえ、今度こそ最後にする、という強い意思を示すため、専門のクリニックを受診してもらい、その診断書や今後の方針についても、検察官に報告しました。
不起訴へ
その結果、検察官も当初は、少なくとも罰金は取る考えだったようですが、最終的には、反省状況を含め、不起訴となりました。
前歴があり、被害者との示談も成立しなかったにもかかわらず、再度、不起訴となった事案として印象に残っています。
- 窃盗の逮捕・起訴に関する質問(2024年5月24日~)
- 窃盗の逮捕・起訴に関する質問(2021年11月16日~2024年2月8日)
- 窃盗目的で営業所に侵入した無職の男を私人逮捕した事案を解説します
- 窃盗の解決事例
- 余罪が多数ある窃盗事件で、保釈をし、その後の再逮捕を防止した事案
- 窃盗・万引きに強い弁護士による解説
- 示談が難しいとされる「店舗」との示談が成功し、不起訴となった万引き事例
- 窃盗の逮捕・起訴に関する質問(2020年2月18日~2021年9月19日)
- タクシーの無賃乗車と運転手の財布を盗んだ疑いで男を逮捕との報道!?
- 窃盗の逮捕・起訴に関する質問(2019年5月23日~2020年2月5日)