2回の同種前歴があったのに再度不起訴になった事例
罪状:窃盗罪
解決までの期間:4か月
最終処分:不起訴
2回の前歴
ここ数年で2回、万引きをしてしまっていた方が、再度、万引きをしてしまったという相談がありました。
しかも、被害額は3万円程度と非常に高額で、警察からも、最低でも罰金は免れないし、逮捕も考えられた、といわれる事案でした。
お店への謝罪
お店はチェーン店でしたので、示談は非常に難しいところでした。
弁護人の方で確認し、何度か交渉したところ、刑事事件の処分後であれば、被害弁償も検討するとのことでした。
そこで、その旨と、事件後もしっかりとお詫びする旨を報告書としてまとめ、検察官に提出しました。
専門機関への受診
前歴があるとはいえ、数年間に渡ってですから、いわゆる「クレプトマニア」とは言いにくい事案でした。
それでも、本件を深刻にとらえ、今度こそ最後にする、という強い意思を示すため、専門のクリニックを受診してもらい、その診断書や今後の方針についても、検察官に報告しました。
不起訴へ
その結果、検察官も当初は、少なくとも罰金は取る考えだったようですが、最終的には、反省状況を含め、不起訴となりました。
前歴があり、被害者との示談も成立しなかったにもかかわらず、再度、不起訴となった事案として印象に残っています。