路上で急にひったくり
解決までの期間:約40日
最終処分:不起訴
依頼者:父親
1.摂食障害の影響
摂食障害などの様に、世親的に不安定な女性は、常習的に窃盗を続ける、いわゆるクレプトマニアになる可能性が高いと言われています。本件の女性も、その様な窃盗行為を何回か繰り返したことのある人でした。
しかし、本件型のクレプトマニア案件と違うのが、窃盗・万引き行為ではなく、路上での強盗行為だったということでした。身体の弱っている、お年寄りの女性のバックをいきなりひったくったという事案です。
2.なぜそのようなことをしたのか?
本件は、幸いお年寄りは怪我もせず、犯人もその場ですぐに捕まったので、在宅事件として扱われました。しかし、一体なぜいきなりこのようなことをしたのか、弁護士としても不思議でした。人通りの多い通りで、真昼間の犯行です。常識的に考えて、直ぐに捕まることが分かるはずです。 本件でも、その後検討していくうちに、クレプトマニアの万引き犯と同じような構造と分かってきました。欲しいと思い、短絡的に手を伸ばしたという意味で、万引きと同じということです。
3.被害者との示談
被害者のお年寄りに対して、本人や親が、弁護士を通して真摯な謝罪を行いました。さらに、被疑者が病気であること、親御さんの苦労など、弁護士からよく説明しました。その結果、被害者様も最終的に快く本件を許してくれました。
4.検事との交渉
検察官には、本件はそもそも強盗というよりも、窃盗事案である旨を説明しました。被疑者の病気などの事情を考慮して、検察官も基本的に当方の主張を認めてくれました。さらに、被害者様との示談が成立したこともあり、本件では最終的に不起訴ということで終了しました。