長くかかったが穏便に解決できた盗撮事件
解決までの期間:約5ヶ月
最終処分:不起訴
1.駅のエスカレーターでの盗撮事案
私どもの事務所では、盗撮案件の相談も多く、実際に御依頼いただくことも多い案件です。
この件の御依頼者様は、奥様とともに相談に参られました。ある駅のエスカレーターで、女子高生のスカートの中を盗撮してしまったという案件です。
失礼な話かもしれませんが、よくある話ではあります。それは警察の方でも同じであり、そのような盗撮しやすい場所を警戒しており、それで見つかったという事情もあります。
御本人は、非常に反省しており、奥様を伴って、相談に参られました。そして、被害者様に出来る限りのことをしたいということもあって、私どもに依頼をすることになりました。
奥様も御相談に参り、今後は、夫をしっかり監督するということで、御依頼者とともに、奥様にも、謝罪文を作成いただきました。
2.なかなか許してもらえない?
送検まで1月半ほどかかった後、示談交渉を打診するため、検察官に連絡しました。示談交渉は、通常、検察官を経由して、被害者に示談をしたいという意向を伝えてもらいつつ、同意があれば、被害者側の連絡先を教えてもらうという流れで行われます。
最初の話では、その女子高生が親と相談して示談をするかどうか決めたいので、時間をいただきたいとのことでした。これもよくあることなので、被害者を慌てさせることは、本意ではないこともあり、気長に待っておりました。その間も、検察官に対する連絡はかかしませんでした。その結果、一月半後に、被害者の御両親とお会いできることになりました。
内心は、なかなか許してもらえないから、時間がかかっているのではないかと少しビクビクしておりましたが、真剣に考えた結果ということもあり、安心しました。
3.その後はトントン拍子に
御両親とお会いして、依頼者と奥様の謝罪文を渡し、平に平に謝罪いたしました。娘を持つ御両親としては、許したくない気持ちはあったものの、謝罪文から反省の真意と、家族のフォローを見込め、再犯しないだろうということを分かっていただきました。
示談書にサインしていただくため、2回ほど会っていただき、約3週間ほどかかり、その後、検察の取り調べ、不起訴と恙無く、終わりました。
しかし、本件では、不起訴となるまで、約5月が経過してしまいました。このように長引くのは、交渉が暗礁に乗った場合が多いです。本件では、結果的にはスムーズに進みました。しかし、、被害者とその御家族が、思い悩んだために長くなったものであり、その心中、察するに余りある事案でした。