余罪多数の児童買春の案件で、途中の解放に成功し、略式裁判で終了した事件
罪名:児童買春(余罪 児童ポルノや盗撮など多数)
最終処分:罰金(略式命令)
解決までの期間:約20日
警察署から事務所に突然の電話
この事件は、事務所に突然警察から電話がかかってきたことから始まりました。かつて全く別の案件で連絡を取るようになった方から、突然逮捕されたので来て欲しいという連絡でした。
すぐに警察まで行き、接見すると、依頼者から、事件の内容を聞きました。逮捕された容疑は、児童買春1件とのことでしたが、警察はほかにも複数件の同種事案、さらに児童ポルノ製造・所持や盗撮の証拠も持っているとのことでした。ただ、私から見ると、この方はかなり憔悴しきっており、反省の態度が相当でていました。そこで、私も、この反省をなんとか捜査機関に伝えたいと思ったのです。
なお、児童買春は、起訴される数によって罪の重さが異なります。今回複数の余罪があったということで、正式な裁判になり、2ヶ月以上身柄が拘束される可能性が非常に高い案件でした。
身柄の解放活動とご親族の急逝
まず私たちは、依頼者の身柄を解放すべく、勾留阻止に動きました。しかし余罪多数ということもあり、10日間の身柄拘束は決まってしまいました。
身柄の拘束が決まった直後、遠方に住む依頼者の親しいご親族が急に亡くなったと連絡を受けました。そこで、すぐに「勾留の執行停止」という手続きをとることにしました。この手続は、身柄の拘束を一時的にストップする手続きになります。
この手続をすみやかに取ることで、依頼者がお通夜と葬儀に参加することができるよう手はずを整えることができたのです。
検察官への頼み込みによる余罪起訴の見送り
それと併行して、私たちは、検察官に対し、依頼者の反省の態度を示しつつ、なんとか余罪は起訴せず、逮捕されている児童買春1件のみで起訴するようお願いをしてきました。
その結果として、無事1件だけの起訴にすることができ、さらに略式命令で終わることもできたのです。
まとめ
今回は、依頼者が反省をしていた案件で、依頼者自身、クリニックに行く決意などをしてくれていました。私自身、この依頼者の反省の態度があったからこそ、今回のよい弁護活動ができたのだろうと思います。
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