痴漢前科があり、同一人への複数回の行為・・・

罪名:痴漢(迷惑行為防止条例)

最終処分:罰金40万円

解決までの期間:約5か月

 

前科があり、同一人への複数回の行為・・・

痴漢を行い取り調べを受けたということで、ご相談いただいたのですが、3年前に同種の事案で前科があり、既に罰金処分を受けている、同一の被害者に複数回の痴漢行為を行ったと、かなり、状況が良くない状態でした。

同種の前科があると、かなり重い処分が見込まれますし、同一被害者に対する行為というのは、かなり悪質な行為と認定されやすいのです。

 

被害弁償を申し入れるも拒絶される

痴漢事件の場合には、被害者の方に、誠心誠意謝罪して、示談に応じてもらうのが、弁護活動において重要です。

もっとも、本件では同一の被害者に複数回の行為を行っていたという点から、弁護士からの示談交渉に一切応じていただけないという状況に陥りました。

謝罪を申し入れようとしても、一切の連絡を断れてしまったのです。

 

拒絶後も、熱心かつ誠実な申し入れ

示談の申し入れを拒絶されてしまえば、それで終わりというわけではなく、示談に応じてもらえなくとも、被害者の方に少しでも謝罪の気持ちを伝えることが重要です。

検察官を通じて、今後接触しないように職場への変更した経路を伝えてもらう、本件で生じた損害だけでも被害弁償させてもらうよう申し入れました。

もっとも、被害弁償金は受け取ってもらえませんでしたが、このように、示談ができずとも、謝罪の気持ちを伝えるのが非常に重要です。

 

専門クリニックへの通院

今回、示談ができず、被害弁償もできませんでしたが、本人は熱心に謝罪の姿勢を示していました。

また、前科もありましたが、決して今度は同様の行為を行わないと近い、実際に再犯防止の措置のために、専門のクリニックに通院し、決して再犯を行わないとの決意を検察官に熱心に伝えました。

 

前科があり、再犯にもかかわらず、罰金による終了

本件では示談はできませんでしたが、被害者の方への真摯な謝罪への姿勢と、クリニックへの通院による再犯を行わないとの決意を、しっかりと検察官に伝えることで、再犯の痴漢事件にもかかわらず、罰金額40万円と、比較的低額の罰金で終了することができました。

類似の関係の事件では、複数の行為が起訴され、裁判まで行い、なおかつ裁判後にも被害者からの賠償請求が続いている、

といった事件もございましたので、本当に、比較的軽微な処分に抑えることができ、弁護活動が功を奏した事案といえるでしょう。

 

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