泥酔して記憶がない痴漢で逮捕されたが示談が成立した事例
解決までの期間:約2か月
最終処分:不起訴
泥酔して記憶がない
泥酔して記憶がないまま、刑事事件を起こしたというケースはよくあります。
このケースも、依頼者が泥酔しており、気づいたときには、警察署で水を飲んでいたということでした。
被害者の供述によれば、酔っぱらった状態の依頼者と同じ車両に乗っていたところ、身体を触られたとのこと。
泥酔して支離滅裂な言動だったため、そのまま逮捕されてしまったのです。
自白するかどうかか
このような事件の場合、判断が非常に悩みます。「やりました」とは言えない一方で、「やっていません」とも言えないからです。
そのような場合、依頼者ともよく話しながら、「どうしても思い出せないが、被害者がそう言っているのであればそうだと思う。」という形で、被害者へのお詫びをすることがあります。
ただ、捜査機関は、「記憶がない」という供述を信用しませんから、それを理解してもらうことは簡単ではありません。
勾留の阻止
依頼からすぐに接見をし、事実関係を整理した後、
「これからできる限り思い出せるように努める。」
「被害者へのしっかりとお詫びする。」
という方向性を定めた上で、弁護士名義の意見書を作成し、裁判官に提出しました。
被害者と面識がなかったという点もあり、無事、勾留を阻止することができました。
示談と不起訴
「記憶がない」という場合、誠意がないと考えて、被害者が示談に応じないこともあります。
ただ、この事件では泥酔していたのが、被害者にも分かっていましたし、警察の捜査でもある程度はっきりしていましたので、その点をしっかりと説明し、このケースでは無事、示談が成立しました。
「記憶がない」という玉虫色の供述でしたが、示談の成立を踏まえ、最終的に不起訴となりました。