裁判員制度の話

裁判員制度に、色々と問題があることは、多くの弁護士が指摘しています。その多くについて、もっともな指摘だと思います。延期または廃止した方が良いというのも、十分にありえる見解だと思います。しかし、裁判員ということで、一般の人の考えが司法の場に入ってくることは、それはそれでメリットがあると思うんですね。特に、裁判の量刑のところで、世間の常識を裁判に入れるのは意味があるのではと感じています。

 

昨日、子どもを置き去りにして殺した母親に懲役6年の判決が出たというニュースを見ました。これなんか、私の感覚だと軽すぎて信じられないという気はします。親は子どもを自由に「処分」してよいという、浦和充子事件以来の悪しき法曹界の慣習が残っているのではと思わざるを得ません。

 

一方、私が経験した事件で、1万円札をカラーコピー機でコピーして、買物しようとしたが見破られて未遂に終わった、なんていうのがありましたが、これは前科など全く無い人でしたがいきなり実刑でした。国家を転覆させるような「通貨偽造」ではなく、コピー機でちょっと作りましたというのを、いきなり実刑というのは、世間の感覚としてどうなのかと思います。何にしましても、現在の量刑は、単に法曹界の内部で決められているだけで、一般人の常識が反映されていないことは、間違いのない事実だと考えています。それを是正する一助として、裁判員制度にも良い点はあるのではないかと思うんですね。

 

多くの弁護士が裁判員制度に反対する理由は、自分達が市民のためと主張してきたことが、現実には市民に受け入れられていなかったのだという事実を、明白に突きつけられるのが怖いからだと、私は考えています。多くの弁護士が、それを認めずに反対運動をするものですから、裁判員反対の論調は、常識はずれなものになっているんじゃないかと感じています。

 

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