インスタグラムでの組織的児童売春業者摘発からの児童買春の摘発。もし買春をしてしまったら?

1 事件の概要

警察は、2020年8月、名古屋市のホテルで、18際未満と知りながら、当時17歳の少女に現金65,000円を手渡し、みだらな行為をした疑いがあることで、48歳男性を逮捕しました。

容疑者は、インスタグラムに投稿された援助交際をほのめかす書き込みを見てダイレクトメッセージを送るなどして、少女と知り合ったとのことです。

しかしながら、少女の投稿を書き込んだのは、別の事件で逮捕されていた派遣方風俗店経営の男性で、いわゆる「援デリ業者」と呼ばれるものでした。

 

2 インスタグラムでの買春案件が増加しています

インスタグラムは、SNSの一種で、写真や動画を共有するためのサービスです。「ハッシュタグ」と呼ばれる#をつけたキーワードで検索ができるのですが、そこで「P活」や「パパ活」、「プチ」「サポ」のようなハッシュタグを入れて投稿をすることで、援助交際がよく行われている状況です。

援助交際の相場の金額は、取り扱った案件では、15,000円から20,000円が多いのですが、今回のような65,000円という高額なものもあります。

今回の事件のように、業者が摘発されて、そこから芋づる式に児童買春をした人が摘発されるということも増えてきました。

 

3 児童買春してしまったら、どんな罪が成立する?刑罰の重さは?

児童買春をしてしまったら、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」に定められる児童買春罪にあたります。

刑罰は、5年以下の懲役または300万円以下の罰金ですが、初犯で1~2件しかしていない場合は罰金刑、それ以上であれば懲役刑とされることが多いです。

初犯であれば、よほど悪質な案件でない限りは、懲役刑でも執行猶予付きの判決になることが多いです。

 

4 逮捕される?

この事例のように、逮捕されることもそれなりにあります。あくまで弁護士として取り扱ってきた経験からのコメントですが、被害者が中学生以下の場合は、逮捕の可能性が9割以上という印象です。

高校生などの場合は、半分程度が逮捕されているのではないかという印象です。

 

5 もしインスタグラムで買春をしてしまったら

インスタグラムは、年齢認証が甘いシステムです。18歳未満の人も多数参加しており、児童買春の温床になっています。
もし、実際に会った人が幼いと思った場合、児童買春をしてしまっているかもしれません。

逮捕の可能性もあるので、自首を含めた対応が必要になるかもしれません。

ご不安な場合は、弁護士に相談していただくことをおすすめします。

 

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