児童のわいせつな画像を所持していたとして、男性巡査部長が書類送検されたとの報道!?

1 事件の概要

岩手県警の30代の男性巡査部長が、児童のわいせつな画像を所持したとして、児童ポルノ禁止法違反の容疑で盛岡地検に書類送検された。

巡査部長は、警察署に勤務していた2019年5月5日頃に、児童のわいせつな画像を自身のスマートフォンにダウンロードして所持した疑いがもたれているという。

 

2 児童ポルノは所持しただけで罪となる

本件は、いわゆる児童ポルノ禁止法の単純所持の事案です。

簡単に言うと、児童ポルノを他人に見せたり販売していたりしなくとも、「ただ持っていただけ」で犯罪になるということです。

したがって、本件のように画像をダウンロードしただけでも、単純所持ということで児童ポルノ禁止法違反となります。

 

3 「わざとではない」は通用するか

ダウンロードしただけで罪となるならば、例えば間違ってダウンロードしてしまった場合や、ウィルスなどで勝手にダウンロードされてしまった場合も罪になるのかという疑問がでてきます。

このような場合、もちろん法律的には罪は成立しません。

しかし、捜査機関や、裁判になった場合に裁判所がそのような話を信じるかは別でしょう。そして、捜査機関としては当然、そのような弁解を排斥できるだけの証拠を集めます。

ですから、本当に自らの意思とは関係なくダウンロードされたというのならばその旨をしっかりと主張していくべきですが、そうでないならば、そのような弁解は通用しないと考えるべきです。

 

4 自首すべき場合がある

児童ポルノ禁止法違反は、家宅捜索がありうる犯罪です。そして、家宅捜索を受ければ社会生活への影響ははかり知れません。

この点、自首をして、データをダウンロードしてしまった端末等を警察に自ら提出することで、家宅捜索を避けられる可能性があります。

そのため、児童ポルノ禁止法違反の行為をしてしまったという場合には、警察による捜査に先立って、自ら自首することで、結果として生活への影響を最小限に抑えて事件を解決させることが可能となる場合があります。

 

5 不安な方は、ご相談ください

これまでに見てきたとおり、児童ポルノ禁止法違反はダウンロードしただけでも成立する犯罪であり、場合によっては警察から家宅捜索を受ける可能性もあります。

児童ポルノ禁止法に違反する行為をしてしまったのではないかとご不安な方は、弊所にご相談ください。

問題の行為が犯罪となるか、犯罪となるとして自首をすべきか等の助言を致します。

そして自首すべき事案においては、弁護士が自首に同行し、家宅捜索等を回避してこれまでの生活を変えずに事件を終えられるよう、弁護活動を致します。

 

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