エスカレーターで女性の下半身を触ったとして男が逮捕されたとの報道
1 報道の概要
2021年2月18日、会社員の男が、駅のエスカレーター上で強制わいせつを行ったとして逮捕されたとの報道がなされました。
報道によると、容疑者は、エスカレーター上で、女性の下半身を背後から触ったとのことのようです。
その上「触ったことはない」と自分の行為を否認していることからも、逮捕による身柄拘束が必要と判断されたと推測されます。
2 強制わいせつ罪とは?痴漢との違いは?
強制わいせつ罪は、「強制」的にわいせつ行為を行うことにより成立します。
ただここで疑問となるのは、いわゆる「痴漢」と「強制わいせつ」は、何が違うのかという点です。
実は、一言に「痴漢」と言っても、その行為の重さ次第で、成立する犯罪が異なってきます。一般的には、強制的に痴漢をしたといえる場合に「強制わいせつ罪」、強制的とまでは言えない場合に「迷惑行為防止条例違反」が成立することになります。
例えば、路上で後ろから抱き着いて身体を触った場合や、服の中まで手を入れて直接身体を触った場合には、強制わいせつ罪となる可能性が高いです。その一方で、例えば服の上から軽く触れたというだけであれば、迷惑行為防止条例違反となる可能性が高いです。
3 強制わいせつ罪が成立してしまうと、どうなる?
強制わいせつ罪は、迷惑行為防止条例違反や、その他の犯罪と比べて、非常に重い犯罪です。強制わいせつ罪が成立してしまうと、6か月以上10年以下の懲役刑が科されることになります。ここで重要なのは、強制わいせつ罪には「罰金刑がない」ことです。
罰金刑がないということは、強制わいせつ罪が成立してしまえば、基本的には正式裁判となり、懲役刑が科されてしまうのです。要するに、刑務所に行かなくてはならなくなる可能性がかなり高いのです。
4 弊所でお手伝いできること
このように非常に重い刑罰が科される強制わいせつ罪ですが、しっかり被害者の方に謝罪し、可能であれば謝罪金も受け取っていただき、かつ検察官と交渉することにより、いわゆる示談が成立すれば、「不起訴処分(裁判や前科が付くことを避けられる処分)」を獲得できる可能性も出てきます。
弊所では、これまでも多くの強制わいせつ事件において、被害者様との示談や検察官との交渉により、不起訴処分を獲得してきております。
もし少しでも身に覚えのある方は、今すぐに弊所までご相談ください。
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