公然わいせつ
公然わいせつは、公園や路上などの不特定または多数の人がいる、またはいる可能性のある場所で、自己の陰部(局部)を露出させたり、見せつけたりすることです。
また、わいせつな文章、図画その他の物を頒布し、または公然と陳列した場合は、わいせつ物頒布罪となります。
1.公然わいせつの罪
公然わいせつ罪は6ヵ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金、または勾留もしくは科料とされています。
わいせつ物頒布罪は、2年以下の懲役または250万円以下の罰金若しくは科料となります。
2.弁護活動
公然わいせつ罪で捕まった場合、家族などの身元引受人がいて、検察官や裁判官に証拠隠滅や逃亡のおそれがないと判断してもらえれば、その日に家に帰れます。
しかし、勾留が認められてしまった場合は、少なくとも10日間は警察の留置所から出られない状態になってしまいます。
この間、会社を無断欠勤することになり、解雇されてしまう可能性もでてきます。ただし、弁護士を通して、釈放を目指した活動を行い、それが成功した場合には留置所を出ることができます。早期に釈放されれば、勤務先などに逮捕されたことがばれずに、職場に復帰できるでしょう。
自宅に帰宅できた場合でも、勾留された場合でも、その後、検察庁で不起訴処分となるか、罰金刑などの刑を受けるかが決定されます。
この罪は特定の被害者がいないことを前提としている罪なので、被害者と示談するというわけにはいきません。
もっとも、特定の目撃者がいるのであれば、その方への謝罪や謝罪金を行うという方法も考えられます。
さらに、過去に性犯罪の前科がなく、わいせつな行為の程度が軽く、余罪がなければ、不起訴となることもあります。
起訴されてしまっても、初犯であって、十分に反省していることを検察庁や裁判所に伝われば、罰金刑で終わる可能性が高いです。
初犯でない場合は、懲役刑になってしまう可能性があります。
しかし、弁護士のアドバイスに基づき、生活環境を改善することや、性犯罪再犯防止のクリニックに通院したり、寄付するなど、少しでも情状酌量を得られるような活動をすることが重要です。
さらに、家族の監督等反省と再犯防止の意欲を検察官・裁判官に伝えるという方法もあります。
これらの活動を十分に行うことにより、執行猶予付きの判決が獲得できる可能性が高まります。
否認する場合は検察官や裁判官に無実を裏付ける証拠を提出する必要があります。検察は被疑者が公然わいせつをしたということが確信できなければ、不起訴処分を下します。
したがって、公然わいせつを認める場合であっても、否認する場合であっても、まずは弁護士に相談し、事案に応じた適切な対応をとるように努めることが大切です。
当事務所では、それぞれの事案に即して、早期の身柄の解放や勤務先への対応など必要な弁護活動を行います。
3.公然わいせつ事件の解決事例
当事務所での公然わいせつ事件の解決事例をご紹介いたします。