児童買春容疑で逮捕・送検されていた男性が、起訴猶予になったとの報道！？

１　児童買春で逮捕された男性が起訴猶予となった事件

ＳＮＳで知り合った当時１５歳の女子中学生に対して、１８歳未満であることを知りながら、現金を渡す約束をして性的な行為をした児童買春容疑で、逮捕・送検されていた男性（２４歳）が、起訴猶予になったという報道がありました。男性が逮捕されたのは９月１６日で、その際は容疑を一部否認していたそうです。その後、検事が、事後的な事情を考慮したとして、１０月６日、男性を起訴猶予にしたとのことです。

私は弁護士の経験から、男性が弁護士を早期に雇った可能性が高いと思いました。なぜそう言えるのか、男性が釈放された可能性や起訴猶予になった理由を予想しながら、解説したいと思います。

２　男性は釈放されていた！？

男性が逮捕されたのは９月１６日、起訴猶予になったのは１０月１６日です。１０月１６日までの間、男性は、留置所に閉じ込められていたのでしょうか。

結論から言いますと、１０月１６日になるまでに、男性は釈放されていた可能性が高いです。どうしてこの情報だけで、釈放されたといえるのでしょうか？

法律上、逮捕は、最大７２時間しかできないことになっています。逮捕の後には勾留という身体拘束が待っていることがありますが、それでも最大２０日間の限界があります。起訴をされると、そこからさらに身体拘束が長くなることもあるのですが、今回男性は起訴もされていません。

そう考えると、男性は９月１６日から数えて２３日たった頃には、釈放されている可能性があるのです。

報道では、男性が容疑を初めは一部否認していたそうですが、そこからすぐに否認を止めて容疑を認め、ご家庭に監督してもらえる環境を整えたことで、逮捕の７２時間以内に、釈放してもらった可能性もあります。

３　男性はなぜ起訴猶予になった！？

起訴猶予というのは、不起訴処分の一つの形で、犯罪のあった可能性は高いものの、事件後の事情などを考慮して、被疑者を起訴しないと検事が判断することです。

今回の事件も、検事が起訴猶予として男性を不起訴にしたことで、男性は前科も刑罰も受けませんでした。犯罪があったかもしれないのに、なぜ起訴しないと検事は判断したのでしょうか？

あくまで一つの予想ですが、男性と被害女性との間で、示談が成立した可能性が高いです。児童買春は、示談が成功すれば、不起訴になる可能性があります（担当検察官によって判断が変わることもあります）。性犯罪は被害者が存在しており、その被害者の利益を保護するために、取り締まられている側面があります。

そこで、被害者に謝罪金をお支払いし、刑事処分をしないことを納得してもらい、被害者の利益保護を尽くすことで、処分を免れることが出来る可能性があるのです。この被害者へのケアや説得の活動が、示談です。

４　男性は弁護士を雇った可能性が高い！？

このように、男性は、容疑を認め、家族などの協力を得て釈放された可能性があるとともに、被害女性（あるいはその家族）と示談をすることに成功し、起訴猶予になった可能性があります。では、これらの活動を、男性は一人で行ったのでしょうか？

捕まっていながら家族の協力を説得的に立証し、自分の身柄を外に出るようにするために活動をすることは、自力ではほぼ不可能です。

また、被害者は基本的に加害者自身とはお話をしてくれませんし、検事も男性には被害女性の連絡先を教えてくれませんから、男性が自力で示談を成功させることも、ほぼ不可能といえるでしょう。

男性は、家族に弁護士を見つけてもらい、早い段階で弁護士に弁護をお願いしたと考えるのが自然でしょう。そして、弁護人が、比較的早い段階で、身体解放や示談の活動を成功させたと予想されます。

５　家族が児童買春などで逮捕されたらぜひご相談を

早い段階で信頼できる弁護人を付けて、身体解放と示談の活動を依頼すれば、今回の男性のケースのように事件が解決する可能性があります。

児童買春事件にお悩みの際は、まずは弊所までご相談下さい。