1500万円をだましとったとして逮捕されていた男性が、不起訴処分となったとの報道!?

1 報道の概要

尾道市に住む高齢女性から、息子の職場の同僚に成りすまし、1500万円をだましとったとして逮捕されていた無職の男性が、不起訴処分となりました。

男性は、今年5月、尾道市に住む87歳の女性の自宅に息子をかたり、「鞄をとられた。会社の小切手などが入っていて困っており、いくらかお金を用意できないか」などと電話をかけ、「1500万円なら用意できる」と答えた女性から、現金1500万円を受け取ったとして、今年8月に詐欺の疑いで逮捕されていました。

広島地検尾道支部は、10月4日付けで、男性を不起訴処分としました。理由について、「送致事実を認定するに足りる十分な証拠がないため」としています。

 

2 詐欺罪の調査、刑事処分等

詐欺罪は、人をだまして、物を取ったり、利益を得たりすることによって成立する犯罪で、法定刑は、10年以下の懲役です。

詐欺と言っても、比較的軽微なものから悪質なものまで様々ですが、特殊詐欺(いわゆるオレオレ詐欺)は、その中でも悪質なものと考えられており、役割や受けた利益に関わらず、単なる受け子や出し子であっても、基本的に逮捕勾留され、実刑になる可能性も非常に高いといえます。なお、詐欺罪は罰金刑がありませんから、起訴された場合は必ず正式裁判になります。

 

3 弁護活動

詐欺の場合、被害者がいることが前提になりますので、まずはその被害者との間での示談交渉が最優先になります。被害者との間で示談が成立すれば、不起訴になる可能性が高く、仮に示談まで至らずとも、全額を弁済すれば、金額の多寡にかかわらず、執行猶予は十分に目指すことができます。

ただ、特殊詐欺の場合は、自分が利益を得ていないという場合も少なくありませんが、それでも自分が関与した事件全体について全額弁済をしなければなりませんから、件数によっては現実的でない金額になることもあります。共犯者などと歩調を合わせて弁済する必要があるでしょう。

被害者が複数いる場合など、早期に示談交渉を行う必要がありますので、お早めにご相談ください。

なお、本件では、嫌疑不十分で不起訴となったようです。今年5月の事件ですので、8月に逮捕となると、現行犯ではなく令状を取っています。にもかかわらず嫌疑不十分というのは珍しいケースです。後から被害者の供述が変遷した可能性もあります。

8月に逮捕されていたようですから、すでに20日間の勾留満期は過ぎており、すでに不起訴見込みで釈放されていて、最終的な処分だけこのタイミングで出てきたという状況かもしれません。

 

 

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