労災事件としても解決した傷害事件
罪名:傷害
最終処分:罰金
解決までの期間:3か月
内容は普通のケンカ
この事件は、内容は至って普通でした。
口論が発展してケンカになり、傷害事件として立件されたというものです。
傷害事件の場合、被害者との示談できるかどうかが決定的ですが、本件では、相手方が非常に感情的になっており、到底示談はできないという状況でした。
むち打ちで1年の通院?
それでも、被害者側と面会ができることになり、話を聞くと、事件から1年もの間、治療を行っていたとのことでした。
損害賠償ということで明細をみせてもらいましたが、どうしても理解しにくい内容です。
ただ、診断書が出ているため、捜査機関もそれらを踏まえて、処分を検討していました。
結局「全治2週間」のケガに
開示を受けた明細を検察官に開示した上で、治療期間が明らかにおかしいことを伝え、交渉しました。
示談ができなかったため処罰は避けられませんでしたが、あくまでむち打ちとして、全治2週間のケガという内容での起訴で、罰金額も低額にとどまりました。
労災事件に
この事件で少し特徴的だったのは、被害者が業務中だったということで、労災事件になったという点です。
業務中だったため、労災が認められていましたが、労災は労働者保護と視点から、1年の治療期間を認め、休業損害など多額の支払いをしていました。
そして、事件後、その金銭を、こちらに請求してきたのです。
改めて、本件の合理的な治療期間は1,2週間程度であること、ケンカのため、被害者にも過失があることなどをよく説明したところ、具体的な支払いを行うことなく、終了しました。
労災事件になったという点で、少し特徴的な事案だと思います。