コンビニのサプリ狙い「万引きドライブ」容疑で大学生を逮捕との報道!?

1 報道の概要

「万引きドライブ」と称して、レンタカーでコンビニエンスストアを回り、ダイエット用サプリメントの万引きを繰り返したとして、警察は大学2年の男子学生(20)を窃盗容疑で逮捕したと発表した。犯行当時19歳だった男子学生は、コンビニ3店舗でダイエットや目に効果があるとされるサプリ27点(販売価格計3万6164円)を盗んだ。容疑者はフリマアプリで定価の5~7割で売っていたという。

この報道から、法的にポイントとなる点を説明します。

 

2 転売目的だと刑が重くなるのか?

今回の窃盗は、外見上はコンビニでの万引き事件と同じです。しかし、他の学生と組んで組織的、長期的な犯行を繰り返し、それらを転売していたという事情があります。

このような場合には、単なる万引き犯と比較して、非常に重く処分されるのが通常です。

逮捕された後、勾留も長期間行われ(余罪についての逮捕勾留もされるのが普通)、起訴されて正式裁判を受けることになります。

 

3 少年事件ではないのか?

本窃盗事件は、犯人が19歳という未成年のときに起こしています。しかしながら、本人は既に成人になっています。このような場合には、少年事件ではなく、一般の犯罪事案として対処されることになります。

ただ、少年事件の方が本人にとって有利だったかと言えば、必ずしもそうとは言えません。少年事件の場合、たとえ被害全店舗に賠償し、許してもらえたとしても、更生のために少年院に行く可能性は残ります。

それに対して、一般の刑事手続きの場合、全ての示談が行われたならば、まず間違いなく執行猶予は付くことになります。示談ができるのならば、少年事件でないことも、必ずしも不利とは言えません。

 

4 どの様な弁護活動が有効か?

本件では、被害者のいる犯罪なので、まずは謝罪、賠償、示談が一番の弁護活動になります。さらに、被疑者がまだ成人したばかりなので、今後の本人の更生に責任を持ってくれる保護者などの存在と、更生のための具体策をどのように示せるかもポイントとなってきます。

 

5 窃盗で逮捕されてしまったという方は、すぐにご相談ください

弊所では、これまでも、万引きはもちろん、非常に多くの窃盗事案について弁護活動を行ってまいりました。 

自首の同行、被害者との示談交渉、贖罪寄付、再犯防止のための措置、検察官との交渉まで、あらゆる面でサポートをさせていただきます。

 

執筆者・大山 滋郎の写真

執筆者情報

大山 滋郎Jiro Oyama

弁護士法人 横浜パートナー法律事務所 代表弁護士