釈放・保釈して欲しい

逮捕・勾留されるとはどういうことか

警察は被疑者を逮捕した後、48時間以内に身柄を検察庁に送らなければなりません。検察庁は警察から身柄を受けると、24時間以内に勾留(=10日間の身柄拘束)の要否を判断し、必要な場合は24時間以内に裁判所に勾留を請求します。

逮捕された場合、約93%の確率で勾留の請求がなされ、そのうち97.8%の確率で勾留が行われています(平成27年度犯罪白書)。

なお、警察に連れて行かれたから逮捕だというわけではありません。逮捕状を持ってきた上で連行されたり、警察署で一泊したような場合は、逮捕されたと考えていただいて間違いありません。

釈放と保釈について

釈放とは、逮捕・拘束されていた人が、その拘束から解かれることを指します。検察官が身柄の拘束が必要はないと判断した場合や、法律上身柄を拘束できなくなった場合に、身柄を解放してもらうことが釈放です。

保釈とは、起訴された後に被告人や被告人の弁護士から請求される、一時的な釈放を指します。裁判所に対して保釈請求を行い、それが認められ保釈金を納付すると、保釈が認められます。

釈放を勝ち取るための4つの方法

釈放には、「検察官による勾留請求なく釈放される」「勾留阻止による釈放」「不起訴・略式罰金による釈放」「保釈」の4つのパターンがあります。

1. 検察官による勾留請求なくされる釈放

逮捕された場合、翌日か翌々日の朝に検察庁に送致されます。まず検察官が、関係者に接触したり、逃亡したりするかどうかで、10日間の身柄拘束である勾留を請求するかを判断します。案件が重大ではなく、ご家族などのサポートが期待できるような場合は、検察官が勾留を請求せず釈放される場合があります。

2. 勾留阻止による釈放

検察官に勾留請求されたとしても、裁判官が検察官の勾留請求を認めなければ釈放されます。重大な犯罪を除き、被疑者が罪を認めており、証拠隠滅や逃亡の恐れがない場合、家族などの身元引受人がいれば勾留請求されず、釈放されることがあります。

検察官が裁判所に勾留請求を出した場合、弁護士は裁判所に勾留請求を却下してもらえるように働きかけます。それでも勾留されてしまった場合は、準抗告を裁判所に申し立てます。準抗告とは勾留請求が許可されたことに対して、不服を申し立てることです。これが認められれば、その日のうちに釈放されます。

3. 不起訴・略式罰金による釈放

逮捕・勾留されたとしても、捜査の結果、犯罪の立証ができない場合は不起訴処分になります。痴漢や盗撮などの場合は、被害者との示談を成立させれば不起訴処分になる可能性が高いです。不起訴処分となれば留置所から釈放され、前科もつかず逮捕前と変わらない日常生活を送ることが可能になります。
検察官が事件を起訴する場合でも、「略式手続」といって、非公開の裁判で罰金の言い渡しをされる事件もあります。前科がつきますが、勾留期間の終了とともに、通常の日常生活を送ることができます。

4. 保釈による釈放

仮に正式裁判となってしまった場合も、保釈金(150万円から200万円であることが多いです)を裁判所に預けることで、釈放が認められることがあります。

逮捕されたら、できるかぎり早く弁護士に相談を

逮捕された場合は、できるかぎり早く弁護士に相談することで、勾留されずに釈放されたり、不起訴処分で釈放されたりします。拘束から解放され日常生活を取り戻すためにも、逮捕後はできるかぎり早く弁護士にご相談ください。

執筆者・大山 滋郎の写真

執筆者情報

大山 滋郎Jiro Oyama

弁護士法人 横浜パートナー法律事務所 代表弁護士