「エアドロップ痴漢」を行った男性に、30万円の罰金との報道!?

1 報道の概要

検察庁は、図書館でスマートフォンを使い不特定多数の人にわいせつな画像や動画を送りつけたとして逮捕された会社員を「わいせつ電磁的記録等送信頒布」の罪で略式起訴にし、犯人は、罰金30万円の処罰を受けています。

犯人の会社員は、図書館で二度にわたって、近くにいた男子高校生らに男性器を撮影した画像と動画を送りつけていました。男性は逮捕当時、警察の調べに対し容疑を認めています。

以上の事案をもとに、法的に問題となる点を解説します。

 

2 エアドロップ痴漢とは?

「AirDrop」というのは、Apple製のスマートフォン「iPhone」同士で、写真や書類などのファイルを共有できる機能です。その機能を悪用して、知らない相手に一方的に、わいせつな画像などを送りつける行為が、「AirDrop痴漢」と呼ばれています。「痴漢」という名前が付いているが、他人の身体に触れるような、通常の痴漢行為とは違ったものです。このようなエアドロップ痴漢は、全国的に問題となっています。

 

3 わいせつ電磁的記録等送信頒布罪

パソコンやスマホが発展する以前は、わいせつ物というのは、紙の写真や動画などをいうものでした。

しかし、電子技術の発展によって、電子的な情報としてわいせつな情報をやり取りすることが一般になる中で、制定されたのがこの「わいせつ電磁的記録等送信頒布」の罪です。大昔から、ことさらわいせつなものを他人に見せて、嫌がらせをするような行為はありました。それが、現在の技術の発展の中で、エアドロップなどの機能を用いて行われるようになってきました。

それに対して、法的な対応が行われてきたのがこの「わいせつ電磁的記録等送信頒布」の罪だといえます。

 

4 本件の弁護活動

本件は、被害者への十分な謝罪と損害賠償などが必要になります

また、かなり病的な犯罪ともいえるので、今後心療内科などに通い、精神的に治療を受けて、再犯を防ぐための措置をとるサポートをすることも、弁護活動として重要になってきます。
被害者側との示談ができ、刑事処分の望まないところまで行ってもらえれば、不起訴処分もあり得た事案だったと考えられます。

しかし、被害者の数が相当数いる場合には、全てのものの許しを得るのはかなり困難であることも間違いないです。

 

5 痴漢事件を起こした方へ

当事務所では、多くの痴漢事件を扱っています。

検察官や被害者との交渉など、被害者に安心して頂くための方策、更には余罪への対応など、積極的に手助けをしてきています。

痴漢事件など起こした方の相談をお待ちしております。

 

 

執筆者・大山 滋郎の写真

執筆者情報

大山 滋郎Jiro Oyama

弁護士法人 横浜パートナー法律事務所 代表弁護士