勤務先の小学校捜索 逮捕の校長は送検後釈放との報道!?
1 報道の概要
岡山市立小学校の校長(60)が女性のスカート内を盗撮したとして岡山県迷惑行為防止条例違反の疑いで逮捕された事件で、岡山東署は2日、小学校を家宅捜索した。
同署はこの日、同容疑で校長を送検。岡山地検は勾留請求せず、釈放された。任意で捜査を続ける。同小には午後、捜査員3人が捜索に入った。
校長室などを調べたとみられる。
以上の事案をもとに、法的に問題となる点を解説する。
2 小学校での盗撮でないのに、家宅捜索するの?
今回の事案で、盗撮は学校外で行われていたようです。つまり、小学校は直接関係ないのです。しかし、このような場合でも、職場での家宅捜索が行われることはよくあります。職場のパソコンなどに、盗撮画像など保存している可能性が否定できないからです。
特に今回の様に、学校で勤務している人間が盗撮した場合には、学校でも同じように生徒を盗撮していたのではと疑いを持たざるを得ません。その意味でも、そもそも家宅捜索がなされる可能性の高い事案だったと言えます。
3 勾留されない場合でも、家宅捜索するの?
本件では、被疑者の校長は勾留されずに釈放されています。このように、必ずしも身体拘束が必要でない場合でも、家宅捜索は行われます。もっとも、本件では、仮に学校のパソコンなどから、他の盗撮された写真などが発見されていたならば、再逮捕されたり、今回の盗撮の件で、検察官が勾留請求していた可能性も否定できません。
4 本件の弁護活動
本件では、早期に対応すれば、家宅捜索を防ぐことができたかもしれません。ただ、小学校の先生などの盗撮事件では、生徒も被害にあっているのではと疑われるために、家宅捜索などを防ぐのはかなり難しいことも事実です。
本件では、できるだけ早く被害者との示談を行い、自主的に退職するなどの対応と相まって、不起訴処分を目指すのが一番の弁護活動になりそうです。
5 盗撮事件を起こした方は、すぐにご相談ください
弊所では、多数の盗撮事案の弁護活動を行ってまいりました。
早い段階で、自首や被害者との示談交渉など行うことで、家宅捜索を防ぐことも可能です。
また、治療としての入院、親族との連絡、検察官との交渉まで、あらゆる面でサポートいたします。
事件を起こした方は、できるだけ早くご相談いただければと思います。
執筆者情報
大山 滋郎Jiro Oyama
弁護士法人 横浜パートナー法律事務所 代表弁護士