露天風呂盗撮の男を起訴したとの報道!
発覚の経緯は? 逮捕される可能性は? 報道されるパターンは?

1 報道の概要

報道によると、2021年9月、静岡県内で、露天風呂に入浴中の女性を望遠レンズ付きのビデオカメラで盗撮したとして、静岡地検は2022年1月11日、静岡県迷惑防止条例違反の罪で、某県職員のAさんを静岡地裁に起訴したとのことです。

また地検は同日、昨年10月に神奈川県内の山中で露天風呂の女性を盗撮したとして、すでに兵庫県迷惑防止条例違反で起訴されていた無職のBさんを神奈川県迷惑行為防止条例違反の罪で追起訴したとのことです。

さらに、AさんとBさんと共謀して盗撮したとして、すでに兵庫県迷惑防止条例違反の罪などで起訴されたいた無職のCさんについて起訴されている内容の拡張(訴因変更)を請求したとのことです。

Aさん、Bさん、Cさんは盗撮マニアのグループをつくっていたとされ、盗撮しやすい露天風呂の情報交換などを仲間内でしていたとみられています。

当事務所も、類似案件を複数経験したことがございます。その知見を踏まえ、発覚の経緯や逮捕の可能性、報道のパターンなどについて詳しい弁護士が解説いたします。

 

2 発覚の経緯は?

報道の内容からは、どのように本件が発覚したのかは書かれていません。

当事務所でも、過去、類似案件を扱ったことがございますが、盗撮画像のアップロードから発覚したという事例を扱ったことはありません。当事務所で扱ったものは、①被害者か第三者に見つかって現行犯で捕まえられるか、②近くで職務質問をされて発覚するか、③①や②の人から関係者が芋づる式に検挙されるかの事例で、おそらく実際の事例も、①~③までの事例がほとんどではないかと思います。

実は、露天風呂の盗撮案件は、グループ犯罪が多い類型です。犯行地である温泉旅館は山の中であることが多く(そのため、柵などが設置されていない)、市街地や住宅地から離れているので事前に撮影スポットの入念な調査をすると怪しまれるということもあってか、撮影スポットの情報交換が必要な犯罪のようです。その関係もあって、マニアが情報交換をすることが多い事件類型だといえます。

おそらく、本件も、グループの誰かが現行犯で見つかったり職務質問されたりして、そこから芋づる式に発覚したのではないかと思われます。

 

3 逮捕される可能性は?

通常の盗撮事件だと、自白事件だと逮捕のリスクは低くなってきています。しかしながら、温泉旅館の盗撮は、組織犯罪としての要素もあるためか、逮捕の可能性が高い事件類型だといえます。

しかも厄介なのが、温泉旅館の管轄地の警察が担当して、そこで逮捕されますので、遠方の警察署で逮捕されることが多いです。そのため、ご家族や、場合によっては弁護士の頻繁な接見も困難になることがあります。

この事件も、どうやら逮捕され、その後釈放されてたようです。

 

4 報道されるパターンは?

報道されるのは、①逮捕時、②書類送検時、③起訴(不起訴)時、④裁判時のいずれかです。

①の逮捕のタイミングは、基本的に全容疑者の情報が警察から報道機関に提供されますので、報道の可能性が高いと思って頂くのがよいです。今回の事件について、過去の報道を調査したところ、逮捕時にも報道がされていたようです。

②の書類送検時の警察から報道機関への情報提供も、それなりにあります。ただ、ここは、全件ではなく、有名人・著名人であったり、事件の内容自体が世間の耳目を集めるものがピックアップされています。

③の起訴・不起訴のタイミングは、検察庁が自ら報道機関に情報提供するものです。政治家・公務員の事例がほとんどですが、一部、世間の耳目を集める案件については、ここで報道されることもあります。

④の裁判時は、そもそも公開の法廷で行われますので、人が死亡したり強盗のような重大事件では、よく報道されますが、これは報道機関次第なので、本当に場合によります。

④は別にして、①~③の報道の可能性は、①>②>③の順であるとお考えいただいて間違いありません。

今回も、公務員であったということと、グループでの温泉盗撮というのが世間の耳目を集めると思われたため、③のタイミングで報道されたのではないかと思われます。

 

5 逮捕を避けたり報道を避けるためには?

逮捕を避けるためには、自首をすることが有効です。過去、類似案件でも、自首をすることで逮捕を避けられたことがあります。

報道を避けられる絶対的な方法はありませんが、自首して逮捕を避けられた案件については、報道はされませんでした。

公務員についても、退職後であれば報道の可能性は減少します。そのため、早めに弁護士に相談し、対応方法を協議することが望ましいのではないかと思われます。

 

 

執筆者・杉浦 智彦の写真

執筆者情報

杉浦 智彦Tomohiko Sugiura

弁護士法人 横浜パートナー法律事務所 弁護士