下着を盗んだとして、自首した大学生が逮捕されたとの報道!?
1 報道の概要
網走市の女性の住宅に侵入し、下着2枚を盗んだとして男子大学生が逮捕されました。
住居侵入と窃盗の疑いで逮捕されたのは、網走市の20歳の男子大学生です。
警察によると、女性は事件発生時、旅行で留守中でした。帰宅後「誰かに部屋に入られた気がする」と警察に相談。捜査していたところ、男子大学生が母親に伴われて自首し、逮捕に至りました。
取り調べに対して男子大学生は「窓から入った」などと話し、容疑を認めているということですが、供述には、つじつまの合わないことも多いため、警察は引き続き経緯など捜査しているようです。
2 窃盗罪の捜査、刑事処分等
窃盗罪は、人の物を盗んだり、勝手に使用することによって成立する犯罪で、法定刑は、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。
窃盗と言っても、比較的軽微なものから悪質なものまで様々です。本件では、住居侵入も行っていますから、悪質な部類と考えられます。
空き巣のような住居侵入を行っての窃盗の場合、悪質性が高いこと、また、被害者の住所を知っており、証人威迫や罪証隠滅の恐れが高いことから、ほぼ全ての事案で逮捕されます。自首することで逮捕を免れる可能性もあったかもしれませんが、報道によれば、供述につじつまが合わない点があるなど、充分に自白していないようです。
示談できない場合、正式裁判となる可能性が高いでしょう。
3 弁護活動
窃盗の場合、被害者がいることが前提になりますので、まずはその被害者との間での示談交渉が最優先になります。また、被害者は女性ですから、報復などを恐れているはずです。被害品は下着ですから、直接的な被害は大きくありませんが、被害者の引っ越し代や精神的な損害を考えると、充分な補償が必要でしょう。
示談を進めつつ、家族の監督によって、できる限り早期の身柄解放を求めていくことになります。
また、報道されたことにより、大学の処分も考えられます。この点、本件はあくまで私生活上の犯罪であることを主張し、大学側と交渉を行って、少しでも処分を軽くするように交渉します。
窃盗罪でお困りの方はお早めにご相談ください。
執筆者情報
石崎 冬貴Fuyuki Ishizaki
弁護士法人 横浜パートナー法律事務所 弁護士