現職警察官が電車内での痴漢容疑で、現行犯逮捕されたとの報道!?
1 報道の概要
先日、53歳の男性の警部補が、痴漢の疑いで現行犯逮捕されたという事件が報道されました。男性は、電車内で、座席に座っていた20歳の女性の前に立ち、かがんでスカートの裾を持ち上げた疑いがあり、女性からの通報で取り押さえられたようです。男性は、「やっていない」と容疑を否認しているといいます。
今回は、この事件を題材に、痴漢事件の弁護活動について解説します。
2 痴漢はどのような罪に問われるのか?
いわゆる痴漢行為は、基本的には、各県の迷惑防止条例違反になります。公共の場所で、服の上や直接に人の身体に触るなどすると、条例違反になってしまう県がほとんどです。
今回男性は、スカートをめくるなどした疑いがあります。身体に触れているわけでは無いかもしれず、厳密な痴漢とは少し違うかもしれません。しかし、迷惑防止条例には、「公共の場で人を不安にさせるような卑猥な言動をしてはならない」という規則があることも多いのです。男性は、その卑猥な言動をした疑いで、逮捕されたといえるでしょう。
なお、今回とは異なりますが、身体を触ったケースの場合ですと、程度の強さによっては、強制わいせつ罪というさらに重たい罪に問われることがあります。
3 痴漢事件の弁護活動
痴漢は、今回のように、その場で逮捕されてしまうことも多いです。今回のように、容疑を否認し続ければ、どうしても身柄拘束が長引くところです。弁護人としては、それでも、身体解放に向けて弁護活動を行います。
また、痴漢事件にとって示談の弁護活動は、大変重要です。反省を示し、謝罪金を受け取って頂いた上で、許すとの言葉を頂くことで、痴漢事件は、不起訴になる可能性があります。起訴された後であっても、執行猶予になる可能性が高まります。
今回の事件では、男性は、「やっていない」と容疑を認めていません。弁護人としては、ご本人が容疑を否認する限り、それを信じて弁護活動をすることになります。
ただ、「やっていない」という事件の中には、本当はやっているが認めたくない、というところで否認を続けるケースもあるところです。否認をし続けると、基本的に示談をすることは出来ません。証拠次第では、否定しつづけるのが難しいこともあります。ですから、ケースごとに、ご本人のご決断が問われることになります。
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執筆者情報
原田 大士Daishi Harada
弁護士法人 横浜パートナー法律事務所 弁護士