父親と中学生の息子による空き巣を送検との報道

1 報道の概要

沼津市で空き巣をした疑いで父親と中学生の親子が送検された。その犯行の手口は、被害にあった女性が短い外出をしている間に、風呂場の狭い窓から侵入したとのこと。被害者は「格子があるから大丈夫と思ってたが、それが油断だった。もう声が出なかった」と話している。さらに、被害にあった女性の家の周辺では、これまでに同様の空き巣被害が数件発生していて、警察ではこの親子の関与について慎重に調べを進めているとのこと。

以上の事案をもとに、問題となる法的論点を解説します。

 

2 逮捕はされなかったのか?

本件では、検察庁に「送検」されたということで記事になっています。それでは、本件では、被疑者は逮捕されたのかどうかが気になりますが、住居侵入を伴う空き巣は重大な犯罪なので、逮捕されていないということは考え難いです。逮捕勾留の段階で、警察からの発表もあったはずです。今回の記事は、検察に事件が送致されるタイミングで、被害者から話が聞けたということで作られたものと思われます。

 

3 息子の処分はどうなるのか?

中学生の息子は、ある意味父親の被害者とも言える立場にあります。少年は父親からは引き離され、少年事件として取り扱われることになります。父親以外の保護者を探し、今後の更生を目指すために、弁護士もできる限りの力を注ぐことになります。

 

4 余罪の取り調べはどうなるのか?

本件では、近隣に類似の空き巣が発生しています。特に本件のような、狭いところから侵入しての空き巣という、特徴のある事件だと、同一犯によるものではないかと疑われることになります。余罪については、相当厳しい取り調べがなされることが予想されます。

 

5 本件の弁護活動

今回の空き巣のような被害者のいる犯罪では、被害者への謝罪と弁償が一番の弁護活動になります。被害者が許してくれる(少なくとも処罰を望まないと言ってくれる)なら、空き巣が本件のみだったなら、不起訴処分で終わる可能性さえあります。

ただ本件では、余罪の有無が焦点にならざるを得ません。弁護人としては、余罪について嘘をつくことはアドバイスできません。しかし、分からないことは分からないと、覚えていないことは覚えていないという様にはアドバイスします。また、現実には余罪に関与していても、証拠がないのならば、黙秘することも刑事被告人の権利として与えられることなども教えていくことになります。

 

6 窃盗事件を起こした方は、すぐにご相談ください

弊所では、空き巣事件など、様々な形態の窃盗事件の弁護活動を行ってまいりました。

自首の同行、被害者との示談交渉、治療としての入院、少年の更生のお手伝い、検察官との交渉まで、あらゆる面でサポートをさせていただきます。

執筆者・大山 滋郎の写真

執筆者情報

大山 滋郎Jiro Oyama

弁護士法人 横浜パートナー法律事務所 代表弁護士