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  • 同種の前科が多数ある窃盗事件で、クリニックへの通院や被害者様との示談により、不起訴となった事件

    • 罪名:窃盗
    • 最終処分:不起訴
    • 依頼者:本人
    • 解決までの期間:3か月

    01.事件発覚からご依頼まで

    本件は、ある大型チェーン量販店での万引きという事件でした。被害金額は数千円です。
    仮に初犯であれば、悪くても罰金刑という事案でした。
    ただし本件での依頼者は、これまでに窃盗罪での罰金の前科が複数あり、一番新しい罰金刑からもさほど期間が経っていないという状況でした。
    仮に何もしなければ、正式裁判により懲役刑となる可能性が極めて高い状態でのご依頼でした。

    02.弁護活動の流れ

    このような見通しの中で、具体的な弁護活動を開始しました。
    出来ることは大きく二つ、①被害店舗との示談交渉と、②専門のクリニックへの通院です。
    まず①被害店舗との示談交渉ですが、通常、大型チェーン店では「万引きについては、被害品の弁償や示談は一律お断り。」という取扱いがされていることが多く、当初より厳しい見通しが予測されていました。しかしながら本件では、被害店舗の店長様に、本人からの謝罪に加えて弁護士からも粘り強く謝罪させていただくことにより、被害品の弁償だけでなく、示談(刑事処分を求めないという言葉付きの示談書締結)に応じてもらえました。
    また②専門のクリニックへの通院については、毎週継続的に通うことにより、再犯防止へ向けて本人自身が努力するという点に加えて、ご家族も、ご家族用専門プログラムを受診することにより、出来る限りの方策を尽くしました。
    結果、弁護士からこれらの事情を担当検察官に報告し、依頼者本人からも今後の再犯防止策を具体的に語っていただくことにより、不起訴処分を獲得することができました。

    03.弁護士からのコメント

    本件は、同種の前科が多数あることや、被害店舗が大型チェーンで示談が拒否される可能性が高かったことから、当初より非常に厳しい見通しが予測されていました。
    しかしながら本人の通院の努力や、被害店舗の店長様に謝罪意思がしっかり伝わったことにより、このような事情がある事件では異例の、不起訴処分を獲得することができました。
    「今回はもう刑罰は避けられない」と諦めずに出来る限りの手を尽くした結果だと思います。
    弊所では、このように厳しい見通しの事件であっても、諦めずに出来る手を尽くさせていただきます。

  • ベランダでの下着窃盗で不起訴となった事例

    • 罪名:住居侵入・窃盗
    • 最終処分:不起訴
    • 依頼者:両親
    • 解決までの期間:20日

    01.事件発覚からご依頼まで

    「息子が下着窃盗で逮捕されたのです。どうしたらいいでしょうか。」
    事務所にこのような電話がかかってきました。ご両親と電話で話をし、ご依頼いただけるという前提で、まずは逮捕された警察署に行き、息子さんと接見し、事情を聞きました。
    事件として、後輩を久しぶりに見かけて、あとをつけて自宅を発見したようです。そして、そのまま下着を何回か盗んでいたようでした。犯行の様子が防犯カメラに写っており、逮捕されたとのことでした。息子さん本人は犯行を認めていましたが、大学の定期試験の時期で、なんとか早く身柄拘束を解いてほしいということでした。

    02.弁護活動の流れ

    まずは早期の身柄釈放のため、検察官に対して「勾留請求しないようにする意見書」の提出、裁判官に対して「勾留請求却下の意見書」の準備にとりかかりました。
    翌日、検察庁と裁判所に行き、ご両親が監督してくれることと、本人が被害者のところに近づかないということを説得しました。しかしながら、釈放することはできませんでした。検察官と裁判官からは「被害者の住所がわかっている以上、釈放することは困難な状況だ」ということを伝えられました。
    そのことをご依頼者様と捕まっている息子さんにお伝えし、被害者と示談することに全力を尽くすことに意識を集中させることとしました。
    ほどなくして、検察官より、被害者のお母様の連絡先を伺い、示談交渉をはじめました。
    被害者のお母様としては、やはり加害者に住所が伝わっているということに、相当の恐怖感があったようで、引っ越しを検討しているとのことでした。
    そこで、ご依頼者様にも確認し、通常の示談金の相場の金額に加え、引越し費用を負担することができないか確認を取りました。ご依頼者様も、その点にご納得いただけ、一定の示談金を用意することができました。
    示談は、起訴されるまでに行わなければ、前科を避けることはできません。そのため、急を要しました。そのなかで、速やかに被害者に示談金の提示を行い、なんとか起訴の期限である20日ギリギリの段階で示談書の締結ができました。
    その結果、無事、身柄が釈放され、不起訴処分を獲得することができました。

    03.弁護士からのコメント

    依頼者様も罰金となることも覚悟しておりましたが、結果として不起訴処分となり、前科もつくことなく終了することができました。
     早期に弁護士が適切な対応をすることができたからこその結果だといえます。とりわけ大学生の事件でしたので、将来への影響を避けるべく、早期に終了し、かつ前科を避けられたというのは、本当によかったと思います。

  • アイドルの服を盗んだ案件で、示談の上不起訴を獲得した事例

    • 罪名:窃盗
    • 最終処分:不起訴
    • 依頼者:両親
    • 解決までの期間:20日

    01.事件発覚からご依頼まで

    事務所にお父様から一本の電話が入りました。息子が芸能人のユニフォームを盗んだということで、突然遠方の警察に連れて行かれてしまったということでした。
    事態もよくわからないということで、まずは接見のご依頼だけを受けて、その日の終電の新幹線で弁護士が現場の警察署まで向かい、話を伺うこととしました。

    このように、正式のご依頼の前に、まずは接見だけ依頼するということも可能です。

    被疑者である息子さんは、窃盗の事実について認めていました。しかしながら、その衣裳は、怖くなって捨ててしまったということのようでした。動機も、「なにかわからなかったが、その部屋にいった瞬間、急に物を盗みたくなった」ということを言っていたのですが、同時に、その場には似つかわしくない大きなスキーバッグを持っていっており、動機として信用できないものでした。

    ご家族へもその旨を報告し、そこから正式に事件についてご依頼をいただくこととなりました。

    02.弁護活動の流れ

    まずは、身柄の釈放を目指すため、検察庁・裁判所に対して、早期に釈放するべきであるとの意見書を提出しました。しかしながら、動機や、被害物品の所在の話が信用できず検証する必要があることから、釈放には至らず、警察で身柄拘束されることとなりました。
    私のほうから、被疑者に対して状況の説明をし、本当のことを話して欲しいと説得をしたところ、やはりその芸能人のファンで、盗んだものも、実家にあるということを話し始めたのです。

    息子さんのお話を踏まえ、弁護士として被害者となる芸能人及び事務所全員(芸能人3名、所属事務所3社)と示談をすることとなりました。
    示談をする人数が多かったのですが、事務所全体で全力を尽くし、なんとか示談を成立させることができ、無事不起訴となったのです。

    03.弁護士からのコメント

    この事件は、遠方の事件で、かつ被害者となる者が多かったため、大変な事件ではありました。
    しかしながら、当事務所の示談のノウハウがあったからこそ、早期に示談が締結し、前科を避けることができ、不起訴という良い結果に結びついたのではないかと思います。

  • 被害金額が高額な万引き事案で、店長からの上申書を取得して不起訴を獲得した事例

    • 罪名:窃盗
    • 最終処分:不起訴
    • 依頼者:本人、妻
    • 解決までの期間:4か月

    01.事件発覚からご依頼まで

    この事例は、自宅近所のスーパーマーケットで、大型のエアーマットなどの高額商品合計3万円以上を万引し、盗難防止ブザーが鳴ることで発覚したというものでした。
    犯行態様からして、かなり稚拙な状況であったことと、早い段階で妻が身元引受人となったことから、逮捕は避けられていたようです。
    ご依頼者様は、捜査機関から当初の段階から「罰金は免れない」と言われており、幼い我が子のためにもと、前科を避けるべく、当事務所に依頼をしていただきました。

    02.弁護活動の流れ

    弁護士として、まずは窃盗が「癖」になってしまっている可能性があると考えました。そこで、ご依頼者様に対しては、初回面談時に、精神科に通院してもらい、窃盗の依存状態がないかを診断してもらうよう指導しました。そして、実際に通院をしてもらいました。
    また、捜査機関に、被害店舗との示談交渉の取り次ぎをお願いしました。しかしながら、数日後に検察官から連絡があり、被害店舗がチェーン店ということもあり、示談交渉には応じられないとの回答がなされてしまいました。
    ただ、弁護士としても、また、ご依頼者様の妻・お子さんのためにも、なんとか食い下がり、「一度お話だけでもさせてほしい。示談金としてお金も用意してもらっている」ということを検察官に伝えました。すると数日後、そのスーパーマーケットの店長の連絡先を聞くことができました。
    その店長から、これまでご依頼者様の余罪の話などを伺い、お怒りの状況であることを聞き取りました。そして、こちらからは、ご依頼者様に当該店舗に入店させないようにすること、ご依頼者様の奥様のためにも、なんとか示談をしてほしいことを伝えました。
    そうしたところ、熱意が伝わったのか、示談まではできないものの、「検察官に処分を委ねる」というところまでの上申書は書いてもらえることとなりました。
    その上申書を検察官に提出し、また、検察官に対して、ご依頼者様の精神科への通院の状況などを伝えました。その結果、検察官は、本件を不起訴としてくれました。

    03.弁護士からのコメント

    以上のとおり、悪質な万引案件は、不起訴とすることが難しい部類の事件となります。そのなかで、示談のノウハウのある事務所に依頼することで不起訴を獲得できる可能性が残されているということも、知っていただければと思います。

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