商業施設で女性のスカートの下にスマートフォンを差し入れたとして、盗撮の疑いで男性が逮捕されたとの報道!?

1 報道の概要

福岡市の商業施設で、女性のスカートの下にスマートフォンを差し入れたとして、自称アルバイトの43歳の男が現行犯逮捕されました。

犯行を目撃した女性の家族が男を追いかけていたところ、それに気付いた商業施設の従業員が男を現行犯逮捕し、警察に引き渡しました。

警察は、容疑者のスマートフォンを確認するなど、余罪についても捜査を進めています。

 

2 従業員が現行犯逮捕とは

本件、犯人の男を逮捕したのは警察ではなく、施設の従業員の方でした。

逮捕というと警察しかできないようなイメージがありますが、現行犯でかつ犯人が逃げようとしている等の一定の条件下では、誰でも犯人を逮捕することができます。

これを私人逮捕といったりします。

盗撮や痴漢事件などでは、このような私人逮捕の場合が少なくありません。

 

3 余罪の扱い

警察は犯人の男のスマートフォンを確認して、余罪についても捜査を進めているとあります。

警察による捜査の結果、他にも盗撮画像と思しき画像が発見された場合、どうなるのでしょうか。

基本的には、余罪が別件として立件されることは稀です。「思しき画像」では、警察としても盗撮行為があったと証明することまでは難しいと考えるためです。

もっとも、特徴的な背景が写っていて撮影場所がわかる場合などには、盗撮行為の証明が可能だとして、別件として立件される可能性があります。

 

4 不起訴処分で終わらせるためには

盗撮事件の場合、初犯であっても、罰金刑は免れないのが通常です。

一方で、被害者の方との示談が成立すれば、大抵の場合、不起訴処分で終わります。

つまり、どのような処分となるかは、示談が成立する否かにかかっているといっても過言ではありません。

 

5 盗撮事件を起こしてしまった方は、ご相談ください

盗撮事件において、加害者本人が被害者の方と示談交渉するのは非常に難しいです。それは、被害者の方が連絡先を教えてくれないためです。

この点、弁護士が間に入ることで、加害者本人には知らせないことを条件に、弁護士には連絡先を教えてくれることが多々あります。

このように、盗撮事件において示談を成立させ、そして不起訴処分で終えるためには、弁護士の存在が不可欠です。

盗撮事件を起こしてしまってお悩みの方は、弊所までご相談ください。

 

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執筆者情報

越田 洋介Yosuke Koshida

弁護士法人 横浜パートナー法律事務所 弁護士