保釈に関する質問1

保釈に関する質問

質問

家族が逮捕され、その後、勾留されたとの連絡が来ました。 直ぐに、保釈してもらうことはできないのでしょうか。

回答

逮捕・勾留されても、直ちには保釈を請求できません。 起訴以前の身体拘束は、逮捕3日、勾留20日で、最長でも23日です。 この間は、そもそも保釈制度は適用されません。

 

質問

それでは、何時になったら保釈は可能になるのでしょうか。

回答

起訴された後にできます。 起訴されると、勾留も裁判が終わるまで続くことから、 身体の拘束も何時まで続くのか分かりません。 そうした中で、保釈という制度があり、お金を担保に提供させる代わりに、 勾留から解放することが認められています。 ただし、例えば殺人罪といった重い犯罪の場合や、 本人が証拠を隠すのではないかと疑われるような場合には、 必ずしも保釈は認められません。

 

質問

起訴される前に、釈放してもらえるための方策は、全く無いのでしょうか。

回答

保釈以外にも、勾留からの解放の手段はあります。 まず、勾留の裁判に対して、勾留の要件を満たしていないとして、 準抗告という不服申し立てをすることができます。 また、病気などを理由に勾留をいったん止めてもらう、 勾留の執行停止の申立や、勾留後の事情変更を理由に、 勾留の取消を請求することもできます。 被害者のいる犯罪の場合は、被害者にお詫びや損害賠償をして 示談できれば、早期に釈放してもらえることも可能です。

 

質問

準抗告で不服申し立てができるということですが、 これはどのくらい認められる可能性があるのでしょうか。

回答

これまでは、あまり認められることは無かったと思います。 しかし、ここ1、2年、勾留を認めるための要件が少しずつ厳しくなって きている傾向があります。(つまり、簡単には勾留されなくなっています) そういう流れの中で、準抗告で争うと、 勾留が取り消される可能性も少しずつ増えてきていると感じています。

 

質問

保釈というのは、請求すれば原則として認められるのでしょうか。

回答

実務では、請求しても、確実に認められるとはいえません。 裁判が始まって、被告人が裁判所の前で罪を認めて、 検察官の出してくる証拠についても全て同意して初めて、 保釈が認められるというケースも良くあります。 さらに、起訴されて事件の他にも余罪があって、 追起訴が予定されている場合などは、 事実上保釈が認められる可能性が低いといえます。

 

質問

保釈というのは、一度請求して駄目だったら、諦めるしかないのでしょうか。

回答

保釈は、何度でも請求できます。 また、保釈を認めない決定に対して、 準抗告という不服申し立てをすることができます。

 

質問

保釈請求を何度繰り返すことに、何か意義があるのでしょうか。 一度請求して駄目だったら、どうせ次も駄目ではないでしょうか。

回答

保釈を決める裁判官は、交代で決まります。 そして、裁判官によっては、保釈を認めやすい人と、 なかなか認めない人がいるわけです。 そこで、保釈が通るかどうか微妙な事案では、たとえ駄目でも、 もう一度申請して、別の裁判官の判断を仰ぐ意味があるのです。

 

質問

検察官から、保釈など認められないと言われました。 保釈というのは、そもそも誰が決めるのでしょうか。

回答

保釈をするかどうか決めるのは、裁判官です。 しかし、裁判官は、保釈について決める前に、 検察官の意見を聞くことになっています。 そこで、検察官が、保釈を認めても良いという意見を出してくれると、 請求が認められやすくなります。 逆に、絶対に認められないという意見を検察官が出すと、 裁判官も保釈を出すのに慎重になるということはあります。

 

質問

保釈の決定に検察官の意見が重要ならば、弁護士としても、 何らかの対応を検察官にもしてくれるのでしょうか。

回答

弁護士がついている場合、予め検察官に対して、 保釈を出すことを告げると共に、その必要性なども話して、 良い意見を出してもらえるように交渉します。

 

質問

保釈を決める裁判官に対しても、 弁護士は何か働きかけをしてくれるのでしょうか。

回答

裁判官と面会をして、保釈の必要性などについて、十分に説明します。 そのときに、本人の反省、被害者への措置、家族の今後の監督など、 良く話して、裁判官の納得を得られるようにします。

 

質問

保釈というのは、申請してからどのくらいで認められるのでしょうか。

回答

早ければ、申請の翌日に認めれれることもありえます。 ただ、通常は検察官の意見を待つ時間などありますので、 申請から2-3日たって結論が出ることになります。

 

質問

実刑になる可能性が非常に高い事件の場合には、 保釈は認められないのでしょうか。

回答

実刑の可能性が高い場合は、保釈が認められにくくなることは確かです。 しかし、この場合も認められる可能性はありますので、 諦めずに申請してみる価値はあります。

 

質問

保釈の場合は、どのくらいのお金が必要なのでしょうか。

回答

勾留を解かれた本人が逃げないように、お金を預かっておくのが 保釈保証金ですから、その額は人によって違ってきます。 お金持ちなら基本的に多額になりますし、 事件の重要度によっても違ってきます。 そんなわけで、一概には言えませんが、 200万円くらいが、大体の目安になると思います。   

 

質問

保釈保証金の金額は、交渉できないのでしょうか。

回答

裁判官との面接の際に、被告人や家族の経済状況をもとに、 保証金の金額をあまり高くしないように交渉できます。 実際、ある程度までは、弁護士の要望を入れて、 保証金額を安くしてもらえることはあります。 (それでも、150万円までにしかしてくれません)

 

質問

保釈保証金は返してもらえるのでしょうか。

回答

裁判が終われば返してもらえます。  

 

質問

保釈保証金がない場合は、貸してくれるところはないのでしょうか。

回答

日本保釈支援協会といった、一定の手数料を収めると 保証金を貸してくれる組織もあります。

 

質問

国選弁護人から、保釈支援協会は手数料が高く不当な行為をしているのだから、 自分はそのようなものに協力できないと言われました。少しくらい手数料が高くても、 何とか早く出たいと思っている家族の気持ちとしては納得できません。 何とかならないのでしょうか。

回答

その様な考えの弁護士も相当数いるようです。 当事務所では、お金がない人には積極的に紹介するようにしていますが、違う考えの弁護士 の場合には、保釈支援協会を使うのは困難だと思います。

 

質問

国選弁護人から、保釈のお金があるのならば、私選弁護人を頼むべきであり、 自分は保釈については協力できないと言われました。 どうにも不当な言い分に思えますが、やむを得ないのでしょうか?

回答

保釈をする代わりに、国選弁護人がお金を取るようなことは許されていません。 その一方、保釈は行わないという国選弁護人でも、特に法的には問題がないことになっています。 国選弁護人の場合、このようなリスクがあると考えるしかないと思います。

 

質問

保釈で釈放されていましたが、裁判で実刑判決が出ました。 この場合、どのようになるのでしょうか。

回答

判決言い渡しの後、法廷で即座に身体拘束されます。 これは、実刑判決の言い渡しによって、保釈の効力が切れるためです。 控訴して争う場合など、再び保釈を申請する必要があります。

 

質問

控訴のための保釈の場合、認められる可能性は高いのでしょうか。

回答

既に1審で保釈が認めれれている場合、控訴と共にする保釈申請は、 認められる可能性はかなり高いと思います。 ただし、この場合、すでに提供している保証金の5割増し程度の 保証金を収めることになるのが通常です。 (例えば、1審の保釈の際に、既に200万円保証金を納めていた場合は、 追加で、50-100万円程度納める可能性が高いと思われます。)

 

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