罰金前科が付いた場合の不都合について

当事務所に相談に来られる方から、罰金前科がついた場合どうなってしまうのかということを良く聞かれますが、罰金前科がつくと下記のような不都合があります。

1.就労

就労にあたって賞罰の有無を確認されたにもかかわらず、それを隠して、後に発覚した場合は、懲戒事由になります。もっとも、現在、通常市販されている履歴書やESなどでは、個人情報保護の見地からか、あまり賞罰の欄自体がありません。また、捜査機関・市区町村の犯罪人名簿に記載されている前科情報は、一般の私人・会社などは確認できないので、発覚するリスクは通常ありません。(捜査機関内部でも、正当な手続きを踏まない限り、確認することは出来ません。)ただ、会社(金融系や公安系)によっては、無犯罪証明書(犯罪経歴証明書)の提出を求められることがあり、その場合は、罰金処分が記載された証明書になってしまいますので、注意が必要です。

2.資格取得

一定の国家資格は、取得が制限される可能性があります。ただ、資格ごとに、対象となる犯罪の種類が違ったり(医療系の資格であれば、薬事法絡みの犯罪など)、罰金は対象外としたり(罰金よりも重い「禁錮」以上の処分を対象)、様々ですので、取得予定の資格の規定をご確認下さい。なお、「禁錮」以上の処分を対象とするケースが多いので、罰金であれば、問題になるケースは少ないです。

3.海外渡航

国ごとに、犯罪歴がある場合の入国拒否の有無・基準は異なりますので、渡航予定の国の大使館に事前に問い合わせることが確実です。例えば、米国ですと、犯罪歴がある場合には、旅行であってもビザを取得する必要があります。そして、薬物事案や重大犯罪であれば、ビザを取得しにくいという話は聞いたことがありますが、具体的な基準が公開されているわけではないので、なんとも言えません。もっとも、日本国は、日本国民の犯罪歴の情報を、基本的には諸外国に提供していないようで、入国審査カードの記載は、自己申告であり、軽微な犯罪歴であれば、記載(逮捕歴・犯罪歴のチェック欄にチェック)しなかったとしても、ほとんど発覚しないようです。その他、観光など短期の場合、日本人はほとんどの国にノービザで行けるので、実際に問題になることはありません
問題は会社関係で就労などのビザを取得する場合です。これは、多くが無犯罪証明書の提出を求められます。無犯罪証明書は、罰金であれば5年間、執行猶予であれば、執行猶予の期間満了まで、発行してもらえません。この場合は、多くの国で、無犯罪証明の代わりに、判決謄本をもらい、訳文添付の上、大使館に提出する必要があります(逆に言えば、それによってビザが下りる可能性があるということです)。

4.選挙

選挙権・被選挙権については、公職選挙法絡みでない限り、罰金は、権利制限事由にはなりません。禁錮以上の処分が対象です。

5.刑事処分

次に同種の犯罪を起こした場合に、より重い処分(罰金額の増加や公判請求)になります。また、種類が違う犯罪でも、心証は悪くなります。

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